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『地球の未来のため僕が決断したこと』ビル・ゲイツ


ビル・ゲイツ氏が、気候変動対策について書かれています。

適切な気候変動対策が行われなかったら世界はどうなるのか、どのような対策が必要なのかといったことが書かれています。

気候変動に興味がある方は、もちろんですが、気候変動対策など必要ないと思っている人こそ読んで欲しい一冊です。

『地球の未来のため僕が決断したこと』ビル・ゲイツ

『地球の未来のため僕が決断したこと』ビル・ゲイツ

『地球の未来のため僕が決断したこと』ビル・ゲイツ

目次

 

はじめに 510億からゼロへ
第1章 なぜゼロなのか
第2章 道は険しい
第3章 気候について論じるときの5つの問い
第4章 電気を使う――年間510億トンのうち27%
第5章 ものをつくる――年間510億トンのうち31%
第6章 ものを育てる――年間510億トンのうち19%
第7章 移動する――年間510億トンのうち16%
第8章 冷やしたり暖めたりする――年間510億トンのうち7%
第9章 暖かくなった世界に適応する
第10章 なぜ政府の政策が重要なのか
第11章 ゼロ達成に向けた計画
第12章 一人ひとりにできること
おわりに 気候変動とCOVID-19

『地球の未来のため僕が決断したこと』のここに注目・言葉・名言

「ゼロを達成しなければならない理由は単純だ。温室効果ガスは熱を閉じこめ、地球の地表面温度を上昇させる。ガスが多ければ多いほど温度は上がる。また、排出された温室効果ガスは 非常に長いあいだ大気中にとどまる。いま排出した二酸化炭素のおよそ五分の一は、一万年後も残っているのだ。

炭素を大気中に排出しつづけながら、地球温暖化が止まるというシナリオはありえない。そして地球が暖かくなればなるほど、人間が生きのびるのはむずかしくなる。ましてや人類の繁栄など望みようがない。想定される気温上昇によってどれだけの悪影響が生じるか、正確にはわからないが、懸念すべき理由がたくさんある。また、温室効果ガスは非常に長いあいだ大気中に残るため、ゼロを達成したあとも地球はずっと暖かいままだ。」
(p.31)

温暖化ガス実質ゼロがなぜ必要なのか

地球温暖化によって、人間が生き延びる可能性が低くなるからということです。

気候災害によって奪われる人間の命の数は、COVID-19の5倍にものぼる可能性があるとも書かれています。

また、温暖化ガスを少し減らしただけでは、温暖化は止まらず、長い間、悪影響があるということです。

気候変動対策は必要ない、自分には関係ないと思う人は、まずは本書から読んでみると良いと思います。

製造における排出ゼロへの道

「まとめると、製造における排出ゼロへの道は次のようになる。

1 可能なかぎりすべての工程を電化する。そのためには多くのイノベーションが必要だ。 
2 脱炭素化された電力網からその電気を獲得する。これにも多くのイノベーションが求められる。
3 残った排出分には炭素回収を用いる。これもイノベーションが必要。 
4 資材をもっと効率的に利用する。右に同じ。

このテーマはよく頭に叩きこんでおいてもらいたい。以降の章で何度も目にすることになる。」(p.152)

イノベーションが必要

製造における排出ゼロへの道は、こういったことが必要ということです。

そして、そのすべてにおいて、イノベーションが必要とのことです。

そして、他のこと、農業や移動、家などでも、同じようにイノベーションが必要ということです。

温暖化ガスの排出ゼロには、数多くのイノベーションが求められるというわけです。

輸送の対策は?

「輸送については、炭素ゼロの未来は基本的に次のようになる。
自動車は可能なかぎりすべて電気で動かし、ほかのものには安い代替燃料を使う。
 第一のグループは乗用車、ピックアップトラック、小型・中型トラック、バスだ。第二のグループは長距離トラック、列車、飛行機、コンテナ船である。コストについていうと、電気乗用車は近いうちにガソリン車をもつのとほとんど変わらなくなる。これはすばらしいことだ。しかし残念なことに代替燃料はまだかなり高価だ。値段を下げるためのイノベーションが求められる。」(p.200)

自動車は、電気乗用車に

自動車は、電気乗用車に置き換わる必要があるということですね。

そして、電気においても、排出ゼロにする必要もあるということです。

早くそうならないと、かなり厳しいようにも思えますね。

生活や生産における電気利用は、なかなか削れないですし、電気自動車にすべて変わったとしても、電気がCO2を排出するのであれば、排出ゼロにはならないですから。

電気会社や政府、自動車業界、製造業者などが協力して、エコな電気を作る努力をして欲しいところですね。

取り入れたいと思ったこと

本書で、個人でできることについても書かれています。

それらは取り入れてやりたいと思うのですが、個人でできることは限られていますね。

電気会社をCO2を排出しないものに変えるや、ガソリン車に極力乗らない。
エコな企業を選んで商品を買う、環境に理解のある政治家を選ぶなど。

まずは、自分が排出ゼロを目指していくということが始まりで、それが当たり前になって、温暖化ガス実質ゼロが実現することが、その先にあるということでしょうか。

あわせて読みたい

『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』
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経済や経済学に興味がある方は、こちらも読んでみてください。

 

『地球の未来のため僕が決断したこと』ビル・ゲイツ

 

おすすめ度

★★★★☆

ビル・ゲイツ氏が、温暖化対策について書かれています。
なぜ排出ゼロが必要なのか、そして、どうしたら、排出ゼロが可能なのか、といったことが書かれています。
温暖化対策について考えたい方が読まれると、参考になる一冊です。

おすすめしたい方

気候変動に興味がある方。
ビジネスパーソン。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

温暖化対策には、イノベーションが必要

温暖化対策を、どうするか?