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『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』嶋浩一郎


ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書ということで、PRについて書かれています。

「合意形成」を加速するPRの原則と方法が説明されています。

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』嶋浩一郎

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』嶋浩一郎

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』嶋浩一郎 

目次

はじめに よりよい「あたりまえ」を目指す人に
 昭和から平成、令和へと。想像を超える「あたりまえ」の変化
1章 今、世界は新しい「あたりまえ」を求めてる
2章 違いを見つけるとほめられる「広告」、同じを見つけるとほめられる「PR」
3章 合意形成を加速するPRの5原則
 PRの原則1.自分でやらない。第三者を頼る
 PRの原則2.複数のステークホルダーを巻き込んでいく
 PRの原則3.対話をし続ける
 PRの原則4.社会視点で考える
 PRの原則5.ファクトベースで語る
4章 新しい「あたりまえ」をつくる7つの方法
 補助線1.【インサイト】隠れた欲望を見つける
 補助線2.【社会記号】欲望に名前をつける
 補助線3.【社会視点】市場の外に出て、社会の視点から見立てる
 補助線4.【ナラティブを生む余白】受け手のクリエイティビティを発動させる
 補助線5.【ファクトの発見】知られざるファクトを共通言語にする
 補助線6.【オーセンティシティ】問うべき人が問う
 補助線7.【リスク予想】新しい概念は古い概念とフリクションをおこす
5章 みんなが乗れる船をつくる━━博報堂ケトルの仕事
6章 違いの中から同じを紡ぎだす「エンパシー」の力
おわりに

『「あたりまえ」のつくり方』のここに注目・言葉・名言

「広告は差別化ポイントを、PRは共通の目的や利益を探るこの本において合意形成とは、「今までにない概念の定着とそれに伴って人々が考えや行動を変えること」です。
女性の社会進出や男性の育児参加、新しい働き方、キャッシュレスからデリバリーフードの習慣まで、かつての「あたりまえ」、つまり既成概念とは異なる価値観やライフスタイルなどが、世の中に浸透、普及するのを支援、加速する合意形成の活動こそがPRの真髄です。
PR活動のその先に「ひとり焼肉」や「グランピング」「ワーケーション」などの、今までだったら考えられなかった行動が定着し、新しい文化になっていくのです。
ここからは合意形成について、もう少し具体的に理解してもらうために、広告・マーケティングとPRの違いを説明したいと思います。
ぼくはその両方を仕事にしてきて、新しいアイデアを世の中に浸透させるやり方において、広告とPRは根本的なアプローチの仕方が異なることを認識するようになりました。
広告はTVや新聞雑誌、インターネットなどメディアの広告枠を購入し、そこに企業が発信したいメッセージを掲載するものです。
一方で、PRは自分で情報の発情をせず、影響力のある第三者に対して、「この新しいアイデア、おもしろいと思いませんか?」と問いかけ、
情報発信など新しいアイデアの普及のための何らかの行動を起こしてもらいます。
つまり広告は自分で発言し、PRは第三者が発するというふうにざっくり言うことができます。さまざまなスキルや専門性を持っている人たちが世の中にたくさんいるわけだから、自分でやらずに彼らの力を借りて新しい「あたりまえ」を広めていくわけです。
この違いは多くの人が指摘するのですが、ぼくはもう1つ、広告とPRの違いで重要な点があると考えています。
それは、ひと言で言うと、広告は人と違うところを見つけるとほめられる仕事で、PRは人と同じところを見つけるとほめられる仕事だということです。」
(p.60-61)

PRは人と同じところを見つけるとほめられる仕事

広告は人と違うところを見つけるとほめられる仕事で、PRは人と同じところを見つけるとほめられる仕事

共通点を見つけて、合意形成していくのが、PRの目的、仕事ということです。

広告とは違うところかなと。

ただ、広告でも、共通点を伝えて、そのあとで、相違点というか、差別化ポイントを伝えるのもありかもしれません。

いずれにしても、PRで当たり前を作っていく時には、共通点か繋がっていくと良いのだろうと思います。

同じところ、共通の利益を見つける

「PRはあちら側のニーズとこちら側のニーズが重なるところをいくつも見つけながら、プレイヤー同士が手と手を握るお手伝いをする仕事です。
同じところ、共通の利益を見つけることで、新しい「あたりまえ」がより普及しやすくなるように、さまざまなプレイヤーの動きを後押しするのです。
もちろん、相手が新しい価値観に合意してくれないときもあります。そんな状況でも一方的に主張をするのではなく、対話によって譲れるところは譲りながら、「ここなら、一緒に握れませんか?」「ここなら同じ目標を目指せませんか?」と、その人の価値観と重なるところがないか模索をし続けるのです。
それは対立する人たちの間にたって、哲学者ヘーゲルのいう「アウフヘーベン(止場)」を提示するアプローチともいえます。下の図のようにAとBが対立しているとき、両者が納得できるであろう解決策Cを提示するのです。」
(p.66-67)

共通点を探していく

意見が違うと対立しがちです。

そういう場合でも、共通点を探していく。

その過程を作っていくので、PRなのかもしれません。

そして、それらが増えていくと、新しい当たり前ができていく。

共通点になっていくということなのかと思いました。

取り入れたいと思ったこと

「PRの原則2 複数のステークホルダーを巻き込んでいく
PRパーソンの2つ目の原則は「複数のステークホルダーを巻き込んでいく」ということです。1つ目の特性として「第三者を頼る」と書きました。その第三者はひとりではなく、異なる立場や価値観をもった複数のステークホルダーが対象なのです。」(p.088)

複数のステークホルダーを巻き込んでいくということです。

一人に限らないということですね。

少しずつ広めていくということを考えたいですね。

あわせて読みたい

『サニーサイドアップの手とり足とりPR』
 吉田誠、亀山一樹、サニーサイドアップ社内マニュアル編集チーム

 

www.biztikara.com

 

こちらは、PR会社、株式会社サニーサイドアップの実際に使っている社内マニュアルを、一冊にまとめたとものということです。
PRを行う際に知っておくと良いことがまとめられています。

『「あたりまえ」のつくり方——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』

おすすめ度

★★★★☆

「あたりまえ」のつくり方ということで、PRによって、
新しい当たり前を作っていく方法などが書かれています。PRの考え方などがわかります。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

PRは人と同じところを見つける

同じところを見つけていますか?