ビジネス書をビジネスのチカラに。書評ブログ

ビジネス書の書評ブログ。ビジネス書の紹介、ビジネス書の名言・言葉などを紹介しています。本の書評・感想レビュー

【メルマガ登録】(無料)まぐまぐ殿堂入りメルマガ  メルマガで読みたい方は、ぜひご登録を!
知識をチカラに
(マガジンID:0000139905) Powered by まぐまぐ
メールアドレス:

 本を書きました。絶賛発売中です!→ 『1つのことを長く続けられる技術』  本の詳細 → 『1つのことを長く続けられる技術』

 
 

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成。人は弱いものと考えてみる


キーエンスでは、性弱説で経営を行っているということです。

性弱説はあまり聞かないかもしれません。

人は弱いというところから考えるということです。

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成

目次

はじめに
第1章 高収益を生み出すカラクリ
第2章 キーエンスの強さを支える「性弱説」
第3章 性弱説視点で人を動かす
第4章 性弱説視点でモノ・カネ・情報の質を高める
第5章 「仕組みを動かす仕組み」が持つ価値
おわりに

『キーエンス流 性弱説経営』のここに注目・言葉・名言

「性善説とは、人はみな本来善人であり、「正しく聞けば、正しいことを話してくれる」
「正しく指示すれば何でもできる」「常識的なことはみんな分かっている」というような考え方です。マニュアルに関して考えてみるとこんな感じです。
■ある程度のマニュアルを作れば、それを守って動いてくれる
■仕事をきちんと頼めば、ちゃんとやってくれる
■スケジュールを明示したら、きちんと守ってくれる
どうでしょうか。すべてが「できる」という前提に立っています。ただ、実際のビジネスの場では、これらを誰もが完璧にできることなどほとんどないでしょう。やることが多くなったり複雑になったりすると、忘れたり、適当にこなしたりするケースが出てきます。かといって、全くできないわけでもありません。「ある程度まで」は、この性善説の考え方でも大半の人は動いてくれます。
一方の性弱説とは、人は本来弱い生き物なので、「難しいことや新しいことを積極的にはやりたがらない」「目先の簡単な方法を選んでしまいがち」というような捉え方です。
先ほどのマニュアルの話で出てきた内容そのままですよね。
■ちゃんとしたマニュアルを作っても、その通り動いてくれない人がいる
■仕事をきちんと頼んでも、抜けや漏れが出てしまう
■スケジュールを明示しても、なかなかその通りに進まない
皆さんの肌感覚はこちらに近いのではないでしょうか。」(p.58-59)

性善説と性弱説

性弱説とは、人は本来弱い生き物なので、「難しいことや新しいことを
積極的にはやりたがらない」「目先の簡単な方法を選んでしまいがち」というような捉え方ということです。

すぐに完璧にはできなかったりします。

完璧にはできないものとして考えて、その対策を取る。

そういった考え方だろうと思います。

「仕組みを動かす仕組み」を持つ

「「仕組みを動かす仕組み」を持つ
筆者が何度も仕組みの大切さを伝えるたびに、「そうは言っても、仕組みが機能しないことだってあるのではないか」と疑問を持っている読者もいると思います。ここでは、先ほど紹介した「1分単位で記入する日報」を例に、「仕組みを動かす仕組み」についてお話しします。
付加価値生産性の話の中で書いたように、キーエンスの営業担当者は日報に1分単位で記入します。「経営理念などに載せるだけでは浸透しないかもしれない」という考えの下、日ごろの活動に落とし込み、時間に対する意識を高める仕組みです。しかしながら、キーエンスはこれだけでは終わりません。さらに浸透させるために、上長と監査部門(キーエンスでは単に「監査」と呼びます)によるチェックを入れるのです。」(p.092)

チェックする

うまくいかないかもしれないと考えて、チェックする。

フィードバックをして、仕組みがしっかり機能するようにするということです。

性弱説で考えて、仕組みを作って終わりにせずに、うまくいかない可能性を検討して、対策を作る。

このようにして、仕組みなども機能するようにしているということです。

うまくいくところまでを考えて、実行すると言っても良いかと思います。

いずれにしても、できるようにするということですね。

取り入れたいと思ったこと

「キーエンスの高収益の秘訣として、ビジネス誌などで「キーエンスは営業担当者が顧客から潜在ニーズを拾ってきて、それを商品開発に生かしている」といった表現がたびたび登場します。これは厳密に言うと、
■困りごとが大きいモノ・コトを探す
■それを商品化する
■困りごとを見える化する
■困りごとを顧客と共有し、その大きさに気付いてもらう
という段階を経ています。だからこそ、高い価値のものを高い価格で買ってもらえるのです。そしてこの一連の流れでは、営業担当者が非常に大きな役割を果たします。営業担当者は日々ロールプレイングなどで、困りごとを共有できるように練習をしています。
なぜなら、困りごとに気付いてもらう(潜在ニーズを伝える)ことこそが、キーエンスにとっても、顧客にとってもいい結果につながるからです。」
(p.44)

こちらは、少し別の話ですが、キーエンスの高収益の話です。

困り事を探して、商品化して、顧客と共有して気づいてもらうことで、高収益化しているということです。

大きな困りごとを探す。

ここから始めたいですね。

あわせて読みたい

『数値化の魔力 "最強企業"で学んだ「仕事ができる人」になる自己成長メソッド』
 岩田圭弘 

www.biztikara.com

こちらは、キーエンスでの、行動などの数値化について書かれています。
数値化して、改善していく方法などを考えたい方が読まれると、
参考になることが見つかると思います。

『キーエンス流 性弱説経営』高杉 康成

おすすめ度

★★★★☆

キーエンスでの、性弱説に基づく経営などについて書かれています。
人は弱いものということから考えて、経営、仕事をするとどうなるか
ということがわかります。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

人は弱いもの

性弱説で考えていますか?