ウェルビーイングについて書かれています。
仕事や経営、家庭や地域との関連などについても説明されています。
『ウェルビーイング』前野 隆司、前野 マドカ
『ウェルビーイング』の目次
第1章 ウェルビーイングとは何か
1 なぜいまウェルビーイングなのか
2 現代社会が求めるウェルビーイング
第2章 社会とウェルビーイング
1 仕事の現場とウェルビーイング
2 政治とウェルビーイング
第3章 ウェルビーイングの研究
1 多彩な研究者
2 幸福度を高める方法の研究
第4章 経営とウェルビーイング
1 ウェルビーイングを推進する企業人
2 企業経営の事例とウェルビーイング
3 成長する組織――調和と共生の社会モデル
第5章 地域・家庭とウェルビーイング
1 自治体の取り組み
2 夫婦の幸福度を上げる方法
第6章 幸福度の計測・向上事例
1 ウェルビーイングの測定
2 ウェルビーイングを向上させる活動の事例
おわりに――ウェルビーイングの未来
さらに学びたい方のためのブックガイド
『ウェルビーイング』のここに注目・言葉・名言
「いま、ウェルビーイングという考え方が注目されています。
このウェルビーイング、初めて言葉として登場したのは、1946年に設立された世界保健機関(WHO)の憲章です。設立者の一人である施思明氏の提案によるものでした。では、ウェルビーイングとは何でしょうか。訳語としては「健康」「幸福」「福祉」「よいあり方」などが当てられてきました。WHOの憲章における「(広い意味での) 健康の定義」のなかで使われている単語です。すなわち「健康とは、単に疾病な状態ではないということではなく、身体的、精神そして社会的に完全に良好ですべてが満たされた状態である」と定義づけられたなかの、「満たされた状態」が well-beingという英単語です。
「ウェル」と「ビーイング」ですから、直訳すると「良好な状態」なのですが、最近は「満たされた状態」と訳されることが多いようです。」(p.16-17)
身体的、精神そして社会的に完全に良好で満たされた状態
良好な状態ということですよね。
そんなウェルビーイングと幸福などについて、本書では書かれています。
ウェルビーイングや幸福について興味がある方が、入門書的に読まれると理解を深めることができると思いました。
幸福度とパフォーマンスの関係
「『ハーバード・ビジネス・レビュー』(ダイヤモンド社)の2012年4月号に、著名な研究結果を集めた「幸福の戦略」という特集が組まれました。そのなかで、幸福度の高い社員の創造性はそうでない社員の三倍高く、生産性は31%高く、売上も37%高い、とリュボミアスキー氏(前出)やディーナー氏(前出)らが解説しています。」(p.123)
幸福度の高い社員の創造性は3倍高い
幸福度の高い社員の創造性は3倍高いということです。
3倍ということだと大きいですよね。
イノベーションが大切ということが言われますが、創造性に3倍もの差がつくとなると、大きいと言わざるを得ないところがあります。
そうなると、パフォーマンスや生産性、イノベーションにおいて、幸福というもの、ウェルビーイングというものの大切さを、認識する必要はありますよね。
そして、仮に創造性が上がらないにしても、幸せでないより、幸せなほうが良いでしょうから、なおさらです。
幸福でパフォーマンスを高いというのなら、真剣に考えたいことですよね。
思ったこと
ウェルビーイングや幸福が、パフォーマンスにも影響する。
健康でなければ、パフォーマンスが低下するのは当たり前でしょう。
だから、企業などが健康診断などを行うというのはあるのでしょうし。
そう考えると、幸福診断というか、従業員のウェルビーイングや幸福度を把握するということも、経営などでも大切になりそうです。
そして、もちろん、個人でも大切ですよね。
自分の幸福について考えたいですね。
あわせて読みたい
『幸福の測定―ウェルビーイングを理解する』
鶴見哲也、藤井秀道、馬奈木俊介
『幸福の測定―ウェルビーイングを理解する』 - ビジネス書をビジネスのチカラに。書評ブログ
こちらの『幸福の測定』は、幸福度調査からの知見をまとめています。
全体や地域などの幸福について知ることができます。
傾向を知ることができる点が良いと思いました。
『ウェルビーイング』前野 隆司、前野 マドカ
おすすめ度
★★★★☆
ウェルビーイングについて書かれています。
幸福などについても書かれているので、ウェルビーイングや幸福に
興味がある方が読まれると、参考になると思います。
おすすめしたい方
ビジネスパーソン。
経営者。
ウェルビーイングに興味がある方
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
身体的、精神そして社会的に完全に良好で満たされた状態
身体的、精神そして社会的に完全に良好で満たされていますか?