『選択の科学』の著者、シーナ・アイエンガー氏が、「最高の発想」を生む方法について書かれています。
実際に解決したい課題から考えるということで、単にアイデアを発想するというのとは異なっています。
- 『THINK BIGGER 「最高の発想」を生む方法:コロンビア大学ビジネススクール特別講義』
- 『THINK BIGGER』ここに注目・言葉・名言
- 解決できるインパクトが大きい課題を探す
- 取り入れたいと思ったこと
- あわせて読みたい
- 『THINK BIGGER 「最高の発想」を生む方法:コロンビア大学ビジネススクール特別講義』
- 今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
『THINK BIGGER 「最高の発想」を生む方法:コロンビア大学ビジネススクール特別講義』
目次
第1章 「Think Bigger」とは?
第2章 創造的な脳――「ブレインストーミング」で最高のアイデアは生まれない
第3章 ステップ1:課題を選ぶ――あなたの解決したい課題は何か?
第4章 ステップ2:課題を分解する――あなたの課題を構成する「サブ課題」は何か?
第5章 ステップ3:望みを比較する――おもな意思決定者は何を求め、望んでいるか?
第6章 ステップ4:箱の中と外を探す――「別領域」で過去にうまくいった解決策は何か?
第7章 ステップ5:選択マップ――戦術の「組み合わせ」を何度も試そう
第8章 ステップ6:第三の眼――あなたが見ているものは他人にも見えるだろうか?
参考文献
訳者あとがき
『THINK BIGGER』ここに注目・言葉・名言
「「有用な組み合わせ」で課題を解決する
ここまでの議論を踏まえて、イノベーションの定義をまとめよう。イノベーションとは、複雑な課題を解決するための、古いアイデアの新規かつ有用な組み合わせである。
この定義は、イノベーション研究の草分け的存在で、「創造的破壊」の概念を提唱したことで知られる、経済学者のヨーゼフ・シュンペーターの名言を思い起とさせる。シュンペーターの考えるイノベーションの役割とは「私たちの手の届くところに存在するものや要素を組み合わせるための手段を生み出すこと」なのだ。
Think Biggerは、特定の課題を解決するためのイノベーションに焦点を当てる。
イノベーションの中には、何もないところから生まれたように思えるものもあるだろう。だが実際には、そうしたイノベーションでさえ、特定の課題を解決する方法として考案されている。課題を解決しないものは、ポアンカレの言う「有用な組み合わせ」にはならない。だから鋭敏なイノベーターは、課題を解決するアイデアだけを実行に移すはずだ。
Think Biggerでは、まず最初にあなたが解決したい課題を特定し、定義する。」
(p.43)
「有用な組み合わせ」で課題を解決する
この発想法では、まず最初にあなたが解決したい課題を特定し、定義することから始めます。
単に、面白いアイデアを考えるといったこととは違います。
そして、ここから出発するので、解決に向かいやすい、実現に向かいやすいと思いました。
ここは、アイデアを考えるだけとは異なる出発点だと思います。
解決できるインパクトが大きい課題を探す
「あなたのリストの中から解決したい課題を1つ選んだら、それを「HOW(どうするか)?」の問いのかたちに書き換えてほしい。
たとえばあなたの課題が、「今年度中に事業を10%成長させること」だったとしよう。これを「事業を成長させるには?」と書き直そう。それが今年度であれ来年度であれ、9%であれ11%であれ、あなたが考えなくてはならないのはこの問いなのだ。」
(p.130)
「こうして、「HOW?」の開いた問いを決めたら、それが広すぎないか、狭すぎないかをテストしよう。逆ピラミッドをイメージしてほしい。最上部の一番広い階層にはとても大きな課題があり、底辺の一番狭い階層にはとても小さな課題がある。中間にはいくつもの段階がある。このピラミッドを上り下りして、課題を広げたり狭めたりしながら、正しい階層を探すのだ。
これを「階層分析」と名づけた。階層を上げると課題が広くなり、階層を下げると課題は狭くなる。課題の階層を上げると、解決したときにより大きなインパクトを与えることができるが、その分解決は難しくなる。階層を下げればインパクトは小さくなるが、より解決しやすい。あなたのモチベーションも、階層の上げ下げとともに変化する。大きなインパクトを与えたいのはやまやまだが、解決不能と判明すればやる気は失われる。階層をUP/DOWNして、モチベーションが最大になるレベルを探そう。それがあなたの解決すべき課題だ。この階層を、あなたのスイートスポットと呼ぼう。」(p.131-132)
解決したい課題の中から
解決したい課題の中から、解決できると思われる、最大限インパクトが大きい課題を見つけるということです。
解決できないと思われる課題を考えても、解決は難しいでしょうし、解決したいと思っても、実際に何から始めたら解決できるのかはわからないとなりがちです。
解決できそうだと思える最大限のインパクトがある課題を決めるということです。
その後に、解決策を考えていきます。
その考え方などを知りたい方は、本書を読んでみてください。
取り入れたいと思ったこと
「Think Bigger」の手法を使って、アイデアやイノベーションを考えてみたいと思いました。
アイデアを考えるだけではなくて、実行しやすいとも思うので、アイデアが実現しやすいだろうと思います。
というわけで、「Think Bigger」の手法を取り入れたいですね。
あわせて読みたい
『シリコンバレー式 最高のイノベーション』スティーブン・S・ホフマン
こちらも、イノベーションについて書かれています。
とくに、スタートアップのイノベーションで注意したいところなどがわかりやすく書かれています。
イノベーションについて考えたい方が読まれると参考になることが見つかると思います。
『THINK BIGGER 「最高の発想」を生む方法:コロンビア大学ビジネススクール特別講義』
おすすめ度
★★★★☆
イノベーションなどのアイデアの発想法が書かれています。
イノベーションを実現しやすい手法が書かれているので、実践してみたいですね。
イノベーションなどについて考えたい方が読まれると参考になるはずです。
おすすめしたい方
ビジネスパーソン。
経営者。
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
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