Kawaii経営戦略について、株式会社サンリオエンターテイメント代表取締役社長の小巻亜矢氏、PwCコンサルティング合同会社ディレクターの髙木健一氏が書かれています。
幸福学×心理学×脳科学で市場を創造するための考え方などが書かれています。
『Kawaii経営戦略 幸福学×心理学×脳科学で市場を創造する』髙木 健一,小巻 亜矢
目次
第1章 「幸せ」を起点とした新時代の経営コンセプト:幸福度マーケティングとは
第2章 Kawaiiとは何か
第3章 Kawaiiが切り開くビジネスの可能性
第4章 Kawaii経営戦略とは何か
第5章 Kawaiiマーケティング戦略――市場戦略、顧客戦略
第6章 Kawaiiマーケティング戦略――CX戦略、商品戦略
第7章 Kawaiiが人と組織を変える
第8章 Kawaiiのデータ戦略
終章 Kawaiiの力で世の中を幸せで満たしたい
『Kawaii経営戦略』のここに注目・言葉・名言
「「三方良し」の企業経営
本章の冒頭で述べた通り、「幸福度マーケティング」とは、端的に言うと、「幸福度」という指標を活用しながら「幸せ」を起点としたパーパス経営を実現させる新時代の経営コンセプトであり、顧客、従業員、社会といったステークホルダーの社会的価値の実現と、 LTVといった経済的価値の実現の両輪を駆動させながら企業の持続的な競争優位性を構築することを目指している。
「幸せ」を企業経営に組み込む際に最も重要な点は、前述の通り、社会的意義と経済的利益をいかに両立させるかだ。これはSDGs、ESGと全く同じ議論だ社会的意義と経済的利益の二律背反(トレードオフ)でなく両輪駆動で両者の最大化(トレードオン)を 目指す。」(p.042-043)
「三方良し」の企業経営
幸せを企業経営に組み込んでいく。
そこで、社会的意義と経済的利益をいかに両立させるか。
その中で、Kawaii(かわいい)がどのように関わっているのかなどが書かれています。
パーパス経営や、幸福度マーケティングを考える際の一つの考え方、戦略だと思いました。
パーパスやキーコンセプトを感情的に訴える
「パーパスやキーコンセプトを感情的に訴える
このようにパーパスを定義ないしは再定義して、キーコンセプトを具体化したらそれらを基軸としたブランド体験を定義する。 パーパスやキーコンセプトをナラティブテートメント策定やパーパスやキーコンセプトを感情訴えかけるようバーバルアイデンティティやビジュアルアイデンティティの定義を行う。これらは、心に直接訴えかけ正確かつシンプルに思想を伝えつつ心躍るようなものである必要があるため、左脳型のプロフェッショナルだけでなく、右脳型のデザインシンキングアートシンキングの知見あわせて活用ながら策定することが求められる。」(p.112)
パーパスが伝わるように
パーパス自体が、感情的にも訴えかけるようなものだと良いと思いますが、そうでない場合などには、このようなことを行うと良さそうですね。
ストーリーのようなもので、パーパスを伝えるようにするなどできると良いのだろうと思います。
またビジュアルなどでも伝わるようにすると良いということですね。
取り入れたいと思ったこと
「Kawaiiが「とっかかり」となるCX・商品の実現」(p.170)
教育や介護などでとっつきにくいものに、かわいい要素があることで、とっつきやすいものにするという話が紹介されていました。
キャラクターなどがいることで、取り組みやすくなるなどあると思います。
かわいさが入り口になる。
そして、幸福度につながっていく。
Kawaiiの活用の一つの方法だと思いました。
あわせて読みたい
『ウェルビーイング』前野 隆司、前野 マドカ
『ウェルビーイング』前野 隆司、前野 マドカ。ウェルビーイングとは?幸福度とパフォーマンスの関係 - ビジネス書をビジネスのチカラに。書評ブログ
こちらの『ウェルビーイング』は、ウェルビーイングについて書かれています。
幸福などについても書かれているので、ウェルビーイングや幸福に興味がある方が読まれると、参考になると思います。
『Kawaii経営戦略 幸福学×心理学×脳科学で市場を創造する』
おすすめ度
★★★★☆
Kawaii経営戦略ということで、かわいいをどのようにマーケティングや経営に取り入れていくかといったことが書かれています。
幸福度マーケティングなどに興味がある方が読まれると、参考になることが見つかると思います。
おすすめしたい方
経営者。
幸福度マーケティングなどに興味がある方
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
パーパスやキーコンセプトを感情的に訴える
パーパスやキーコンセプトを感情的に訴えるものにする