専門性の身につけ方について、株式会社 電通のトランスフォーメーション・プロデュース部長、国分峰樹氏が書かれています。
自分独自の専門性をどのように見つけるのか。
そんなことに興味がある方が読まれると、参考になることが見つかると思います。
『替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方』国分峰樹
目次
I 専門性とは何か
第1章 「専門性」が求められる時代
第2章 「専門性の身につけ方」が武器になる
第3章 専門性を身につける方法を知ろう
II 専門性を身につけるステップ
ステップ1 自分らしい問いを立てる
ステップ2 オリジナリティを発見する
ステップ3 多様な意見を尊重する
『専門性の身につけ方』ここに注目・言葉・名言
「それでは、専門性がなかなか身につかないパターンにハマることなく、専門性をしっかりと身につけるためには、いったいどうすればよいのでしょうか。
その近道は、「専門性の身につけ方」を身につけることです。言い換えると、「専門性を身につけるスキル」が重要、ということになります。
そして、ここがもっとも大切なポイントになりますが、専門性の身につけ方というのは、「型化」されています。
第1章でみてきたように、新たな専門分野が次々と出てくる知識社会において、簡単にAIに取って代わられないようなレベルの専門性を、よりスピーディーに自分のものにしていくためには、専門性を身につける「型」を習得することが、きわめて重要だといえます。 」(p.99)
専門性の型
専門性の身につけ方というのは、「型化」されている。
その型を学ぶことが、専門性を身につけるには速いということです。
ということで、本書では、その「型」について、大学の研究といったところから説明されています。
専門知識の「生産者」になることを目指す
「専門性に関するこうした言葉の意味も踏まえて、私がもっとも強調したいのは、「専門性とは、専門知識のインプットではなく、専門知識のアウトプットである」ということです。この点が、専門性ということを理解するうえで、一番重要なポイントだと考えています。この観点に立てば、専門知識をどんなにインプットしたとしても、それが専門知識のアウトプットにつながらなければ、「専門性」とは呼べないということです。
つまり、専門性とは「専門知識を知っているかどうか?」ではありません。専門知識を知っているかどうかということが専門性だと思っている人は、本物の専門性はなかなか身につかないといえます。
ただ「知っている」ということだけでは、ChatGPTが猛威を振るうような時代においては、まったく価値を生まなくなります。
したがって、まずしっかりと認識しなければならないのは、「専門性とは、新しい知識を生み出すことである」というポイントです。すなわち、専門知識の「消費者」ではなく、専門知識の
「生産者」になることを目指す必要があります。
そのためには、「どうすれば専門知識を効率的に得ることができるか?」といった消費の仕方ではなく、「専門知識はどうやって生み出すことができるか?」という生産の仕方を理解することが重要です。そして、その答えは「研究」にあります。」(p.125)
その答えは「研究」にあります
専門知識を生産する。
これが、専門性だということです。
そして、この方法として、「研究」というものがあるというわけです。
研究をしていって、発表することで、専門知識を発表できる。
専門性を持てるということです。
取り入れたいと思ったこと
「ファーストステップにおけるゴールは、「自分ならではの視点を、疑問文の形で表現する」ということになります。」(p.165)
ということで、自分ならではの疑問を持つことが、研究の始まりということですね。
「研究」するかどうかは置いておくとしても、疑問を探究していくと、その過程がある意味「研究」というか追求になっていくのではないかと思います。
その先に、自分なりの答えを見つけると、専門性のある人材に近づけるのではないでしょうか。
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これから、勉強法を改善したい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。
『替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方』国分峰樹
おすすめ度
★★★★☆
研究やアカデミックな方法論などを知らない方が、専門性を身につけるための方法はどを説明されています。
専門的な知識を身につける方法を知りたい方が読まれると参考になることが見つかると思います。
おすすめしたい方
専門性を身に付けたい方。
ビジネスパーソン。
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
専門知識の「生産者」になることを目指す
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