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『イェール大学集中講義 思考の穴』アン・ウーキョン。バイアスを避けるには?


思考の穴ということで、思考のバイアスや見落としなどについて書かれています。

自分の考えは正しいと思いがちだったりしますよね。

思い込みが激しい方などが読まれると、自分の思考の穴をどうすると良いかなどの参考になることが見つかると思います。

『イェール大学集中講義 思考の穴』アン・ウーキョン

『イェール大学集中講義 思考の穴』アン・ウーキョン

『イェール大学集中講義 思考の穴』アン・ウーキョン

著者のアン・ウーキョン氏は、イェール大学心理学教授だそうです。イエール大学で人気の講師、講義とのこと。

人間の思考のバイアスをどうしたら良い方向に持っていけるのか。

そんなことに興味がある人が多いのでしょうね。

自分の思考の穴を考えるのに、参考になります。

『イェール大学集中講義 思考の穴』のここに注目・言葉・名言

「いつもあなたの「計画」は甘すぎる
――「計画錯誤」とは何か?

残念ながら、実際に試したり、知識を言葉で表したりするだけでは過信が減らないケースも多々ある。そうした現状を理解するうえで、考慮に入れなければならないのが「計画錯誤」だ。
何かを完了させるのに必要となる時間と労力は、少なく見積もられることが多い。締め切りに遅れる、予算を超過する、やり遂げる前にエネルギーが尽きる、といったことが頻繁に起こるのはそのためだ。」(p.49)

「私の不測の事態への備えはシンプルだ。その備えに科学的な根拠はないが、これまでに何度も計画錯誤に陥った個人的な経験を通じて編み出した。具体的にいうと、私はつねに、最初の見積もりより50パーセント多い時間を確保している。」(p.55)

あなたの「計画」は甘すぎるから

計画が甘くなってしまうというのはありますよね。

たいてい、時間が足りなくなる。
また、お金も足りなくなる。

見積もりが甘くなるからでしょう。

未来のことについては、楽観してしまうというのがあるのだと思います。

これを防ぐために、50%見積もりを多く時間を確保するということです。

私は、倍ぐらいでも良いかなと思っています。
お金もですね。

それで余ったら、別のことをやるなり、他のものを買うなり貯金するなりすると良いですよね。

いずれにしても、時間もお金も、見積もりよりも多くするとうまくいきやすいですね。

人を雇用するときのバイアスを避けるには?

「履歴書と推薦状だけでは人間味がなさすぎてよくわからないと感じ、ごく短い時間でも本人に直接会えばよりよい判断を下せると思うかもしれない。だが、実際に対面すれば、そのとき抱いた印象の影響を過剰に受けないようにするのは難しい。
とはいえ、私たちには分別がある。考えてみれば、最初のデートで結婚を決める人はまずいない。要は、平均への回帰を思い出せと自分に言い聞かせればいいのだ。 
そうやって、候補者のたったひとつの素晴らしいパフォーマンスを過剰に称賛したり、候補者の靴の選択を過剰に気にしすぎたりしないように注意すればいい。 
何度かデートを重ねたうえで結婚に踏み切るのと同じで、候補者の採用にあたっても、大数の法則に従って彼らを観察する機会を何度か設ける必要があるということだ。
複数回にわたって観察するとなれば、時間と労力は余計にかかるが、雇う人を間違えることを思えば、そのほうが結局は安くつき、手間も少なくてすむ。」(p.182)

観察する機会を複数設ける

人を雇うときに、どうすると良いか。
観察する機会を複数設けると良いとのこと。

一度で、人のことがわかると思わないことですよね。

試用期間とかインターンがあると良いのではないでしょうか。

実際に働いてみないと、お互いわからないですし。
状況が変われば、人も変わるというのもあります。

ある程度、時間をかけないとわからないことだとあらかじめ思っていて、それだけの時間やコストをかける必要はありますね。

取り入れたいと思ったこと

他者の考えや感情を知るにはどうしたら良いのか?

「他者が何を知り、何を信じ、何を感じ、何を考えているかを確実に知りたいなら、相手に尋ねればいい。」(p.321)

ということで、他者の考えや感情などを読んで、疲れてしまうという人は、直接尋ねてみると良いということです。

勝手に人の心や思考を読んで間違っている人にならないためにも、知りたいのであれば、直接聞いたほうが良いですね。

あわせて読みたい

『桁違いの成長と深化をもたらす 10X思考』名和高司

www.biztikara.com

 

こちらは、桁違いの成長などをもたらすための10X思考ということが書かれています。
どのような思考で行動していくと、桁違いの成長やイノベーションにつながりやすいのかといったことに興味がある方が読まれると、参考になると思います。

『イェール大学集中講義 思考の穴』

おすすめ度

★★★★☆

思考の穴ということで、思い込みやバイアスなどについて書かれています。
自分の思考の穴を塞いで、適切に考えられるようになりたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

思考の穴をどうにかしたい方。
ビジネスパーソン。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

あなたの「計画」は甘すぎる

あなたの「計画」は甘くなっていませんか?

『イェール大学集中講義 思考の穴』の目次

■INTRODUCTION わかっていても避けられない?
イェール大学の超人気講義「シンキング」
戦略的に「論理的思考力」を向上させる

■Chapter 1 「流暢性」の魔力──人はすぐ「これは簡単」と思ってしまう
「BTSのダンスを踊れる」と錯覚した訳
何度も見ると、なぜか「できる」と思ってしまう
「言いやすい名前」のものを高く評価してしまう……など
■Chapter 2 「確証バイアス」で思い込む──賢い人が自信満々にずれていく
「自分が正しい」と思える証拠ばかり集めてしまう
確証バイアスに気づける「クイズ」
こうすれば「思考のワナ」を破れる……など
■Chapter 3 「原因」はこれだ!──関係ないことに罪を着せてしまう
人はこの「手がかり」から原因を考える
「小さな原因から大きな結果が生まれること」がわからない
「最後に起こったこと」が原因だと思ってしまう……など
■Chapter 4 危険な「エピソード」──「こんなことがあった」の悪魔的な説得力
エビデンスより「友だちの話」に影響される
「ジンクス」が生まれるからくり
すべてのコアラが動物なら、すべての動物はコアラか?……など
■Chapter 5 「損したくない!」で間違える──「失う恐怖」から脱するには?
「得る100ドル」と「失う100ドル」の重みの違い
賢い営業マンは「喋る順番」が違う
「自分のもの」になった瞬間、惜しくなる……など
■Chapter 6 脳が勝手に「解釈」する──なぜか「そのまま」受け取れない
わかっているのに、歪めて解釈してしまう
賢いからこそ、進んでバイアスにとらわれる
事実を「自分の考え」に一致させようとする……など
■Chapter 7 「知識」は呪う──「自分が知っていること」はみんなの常識?
あなたの「皮肉」は実は全然通じていない
すべてを「自分の持っている情報」から考えてしまう
人は全然「相手の視点」から考えない……など
■Chapter 8 わかっているのに「我慢」できない──人はどうしても不合理に行動する
必死に我慢しても「衝動」に抗えない
人は「確実性の高い」ことを極端に好む
自己管理レベルが高いほど早く老化する?……など