「変化を嫌う人」を動かすということで、変わりたくない人を動かすための方法や考え方などについて書かれています。
メリットなどを提示しても、なかなか動かない人に向けての提案の考え方などです。
『「変化を嫌う人」を動かす: 魅力的な提案が受け入れられない4つの理由』ロレン・ノードグレン,デイヴィッド・ションタル
目次
1 魅力的なアイデアが成功しない理由
2 魅力アピールに専念するのはやめよう
3 「惰性」
4 「惰性」を克服する
5 「労力」
6 「労力」を克服する
7 「感情」
8 「感情」を克服する
9 「心理的反発」
10 「心理的反発」を克服する
11 3つの事例研究
『「変化を嫌う人」を動かす』のここに注目・言葉・名言
「「高い価値」より「少ない労力」が優先される
最小努力の法則がイノベーションに与える影響は極めて大きい。
この法則によれば、人々が新 しいアイデアや機会について検討するとき、最初に考えるのはそのアイデアがもたらすメリットでも価値でもない。いちばんの関心事は行動に要するコストだ。」(p.114)
メリットより行動のコスト
メリットよりも行動のコストだということです。
メリットも考えるとは思いますが、行動のコストが高い、
いわゆる面倒なことはやりたくないとしたら、行動しないでしょう。
メリット < 行動のコスト = 動かない
メリット > 行動のコスト = 動く
単純化してしまえば、こんなところだと思います。
そう考えると、行動しやすくする、簡単にできるようにするといったことは大切だというのがわかります。
感情や恐怖ではなく
「ところが、感情に訴えかけるスローガンが最も効果を発揮したわけではない。
恐怖をあおる戦術も同様だ。最も効果的だったのは、「燃料」系のスローガンではなかった。なぜ支援すべきなのかという理由ではなく、いつ支援すべきなのかを説くものが最も効果的だったのだ。そのボスターには、会社で働く従業員が描かれており、「職場の勧誘員が支援を呼びかけたら国債を購入しよう」というキャッチフレーズが添えられていた。このキャッチフレーズが非常に効果的であることが判明すると、すぐにすべての戦時国債ポスターにこのメッセージが追加された。その結果どうなったか。戦時国債の売れ行きは倍増した。」(p.132)
時間で人は動く
人が動く理由としては、メリットや感情、恐怖などで動くと言われたりします。
しかし、ここでは、時間や条件、○○になったら、XXしよう、ということのほうが人は動くということです。
時間や締め切りのほうが、確かに、人は動くところはありますよね。
夏休みが終わる前に宿題を片付けるなどのようなものでしょう。
メリットや感情よりも、時間で人は動くということです。
取り入れたいと思ったこと
上の、時間や締め切りを決めるというのも取り入れたいですが、次の点も取り入れたいと思いました。
「自律性を守りたいという欲求が「心理的反発」の原因だということが分かったのは、重大な発見だ。このことから分かるのは、人は自由が奪われそうになっていると感じれば感じるほど、反発する必要性をますます感じるようになるということだ。」(p.227)
自分で決めたいというのが、人にはあるのでしょう。
だから、自分で決めるようにしてもらうというのが、人の行動を促す方法ということです。
その人が決めるように持っていく。ここも大切ということです。
あわせて読みたい
『ほしいを引き出す 言葉の信号機の法則』堤 藤成
『ほしいを引き出す 言葉の信号機の法則』堤 藤成 - ビジネス書をビジネスのチカラに。書評ブログ
こちらの本は、信号機の赤・青・黄色で、言葉を考えて、行動を促す。
そのような言葉の考え方について書かれています。
伝え方などを知りたい方が読まれると、参考になると思います。
『「変化を嫌う人」を動かす: 魅力的な提案が受け入れられない4つの理由』
おすすめ度
★★★★☆
行動の抵抗などを減らして、行動しやすくする、そんな方法や考え方について書かれています。
メリットだけを伝えるよりも、行動しやすくなると思うので、そんな方法を知りたい方が読まれると、参考になると思います。
おすすめしたい方
マーケティング担当者。
ビジネスパーソン。
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
メリットや感情よりも、時間で人は動きやすい
時間・締め切りを決めていますか?