TikTokが、このところ話題です。
そんなTikTokですが、どうやってユーザーを増やしていったのか。本書では、そんなことが書かれています。
しかし、TikTokは、後発で初期の頃には、なかなかうまくいかなったということで、それをどうやって軌道に乗せていったかなどが分かります。
『なぜ、TikTokは世界一になれたのか?』マシュー・ブレナン
目次
はじめに
プロローグ
第1章 イーミン
第2章 バイトダンス草創期
第3章 レコメンド:ユーチューブからティックトックまで
第4章 中国では、ニュースがあなたを読んでいる
第5章 パリから上海へ――ミュージカリー
第6章 オーサム ミー
第7章 ティックトックで世界へ
第8章 イタい動画
エピローグ
『なぜ、TikTokは世界一になれたのか?』のここに注目・言葉・名言
「解決策:彼らを王族のように扱う
チームが最初に行ったのは、いまいるエイミーの数少ない人気クリエイターたちを王族のように扱うことだった。 オペレーションチームは毎日、彼らと個別にチャットし、アイデアに真剣に耳を傾けて、彼らがプラットフォームの成長に関与し、方向性を決定していると感じてもらうようにした。北京のユーザーがオンラインでは説明しにくい問題にぶつかれば、バイトダンスの社員食堂に招き、食事をごちそうしながら話をした。
またチームは、ミュージカリーと同じように、テーマに沿ったチャレンジを利用してコミュニティを構築し、共有されたミームをベースに、ユーザーがお互いの作品を活用し合うことを 的に奨励した。ユーザーは自由に独自のチャレンジを始めることもでき、チームにとっては、どんなコンテンツが好まれるのかがわかり、公式チャレンジを選ぶ際の指針になった。最初の公式チャレンジのアイデアの多くは、チームの発案ではなく、初期の動画クリエイターとの会話のなかで生まれたものだった。優秀なクリエイターにカメラや有名人のグッズ、お菓子などを贈るのも、自分が特別な存在だと感じてもらうためのさらなる手段だった。」(p.204)
人気クリエイターを、王様のように扱う
なかなか人気が出ない中、取った方法は、数少ない人気クリエイターを「王族」のように扱うということでした。
彼らが、さらに人気になるように、どうしたら良いのか、彼らに聞いてさらに人気が出るようなことを行ったということです。
人気者が出てきて、人気のある動画が増えないことには、アプリを使う人は増えないということですよね。
人気の動画がなければ、アプリをダウンロードしても、使い続けてくれない。
人気の動画を作るには、人気クリエイターが必要ということで、このようになったのでしょう。
クリエイターを集め、他のプラットフォームで宣伝
「続いてオペレーションチームは、自分たちが伸ばしたいトレンディ系のコンテンツを促進するために、動画の可視性を操作しはじめた。その結果、コミュニティの雰囲気や価値観に合わない動画は、表示されにくくなっていった。
さらにドウインは、スタッフを総動員して、競合他社からクリエイターを誘い込んでいった。中国のおもなソーシャルメディアプラットフォームはもちろん、ミュージカリーを利用している海外の中国人にまで、一人ひとりメッセージを送り、しかるべき人材をスカウトした。またこのプロセスを加速するために、ユーチューブの初期に登場した「マルチチャンネルネットワーク (MCN)」 とも取引を開始した。これは、クリエイターたちの代理を務め、専門的に管理する組織だ。
チームは同時に、他のショート動画やソーシャルメディアのプラットフォームにアカウントを作り、「抖音」の透かし(ウォーターマーク)入りの動画を投稿した。動画に興味を持った人は透かしを見て、アプリストアでその名前を検索してくれるので、これはちょっとした広告のようなものだった。」(p.210)
コンテンツとクリエイターと宣伝
まず表示されやすいコンテンツを変えたということですね。
人気の出そうなコンテンツが表示されやすくなったということでしょう。
そして、他のアプリなどの人気クリエイターをスカウトしたということですね。
さらに、透かしマークを動画に入れて、他のプラットフォームでも宣伝していったということです。
宣伝できそうなコンテンツを他のプラットフォームに流すなどしたということです。
『なぜ、TikTokは世界一になれたのか?』取り入れたいと思ったこと
クリエイターが生成するメディアやSNSは、クリエイターが先ということ
ですよね。
面白い動画などを作るのは、クリエイターなので、そういうクリエイターが
いないことには、人が集まらない。
だから、まずは、人気クリエイターをどうにかして、集める必要があるということになりますね。
本書では、ほかにも、TikTokが行ってきたことなどが様々紹介されています。
クリエイターだけではないということがわかりますが、コンテンツは、基本的に人が作るものです。
まずは、クリエイターという人がいて、初めて成り立つものでしょう。
そういう意味で、作る人をどう集めるかということが大切になりますね。
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おすすめしたい方
マーケティング担当者。
経営者。
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