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『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』吉田満梨,中村龍太


優れた起業家が実践する「5つの原則」ということで、本書では、サラス・サラスバシーという経営学者が、カーネギーメロン大学の博士課程在学中に行った、熟達した起業家たちに対する意思決定実験から発見されたものということです。

『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』吉田満梨,中村龍太

『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』吉田満梨,中村龍太

『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』吉田満梨,中村龍太

目次

第1章 エフェクチュエーションとは何か
第2章 手中の鳥の原則
第3章 許容可能な損失の原則
第4章 レモネードの原則
第5章 クレイジーキルトの原則
第6章 パートナー獲得のための行動:問いかけ(asking)
第7章 飛行機のパイロットの原則
第8章 エフェクチュエーションの全体プロセス
第9章 フリーランスとしてのエフェクチュエーション
第10章 企業でのエフェクチュエーションマネジメント


『エフェクチュエーション』のここに注目・言葉・名言

「エフェクチュエーションの5つの原則

それでは、いまだ存在しない市場のように、コーゼーションではアプローチできない高い不確実性に対して、調査対象者の熟達した起業家はどのような意思決定を行っていたのでしょうか。彼らが不確実性に対処するうえで用いる意思決定の論理は、目的ではなく一組の手段を所与とし、それを活用して生み出すことのできる効果 (effect) を重視するという特徴があったことから、「エフェクチュエーション (effectuation:実効理論)」と名付けられました。具体的には、5つの思考様式が特定されていますので、その意思決定のプロセスに沿って特徴を確認していきましょう」(p.26)

効果があることをやっていく

効果があること、効果がありそうなことを、身近なことからやっていく。

そういうことが見受けられるということでした。

未来が見通せない状況や不確実な状況での意思決定、思考様式として、そういった特徴があるということです。

これらを5つにまとめています。

エフェクチュエーションの5つの原則

「「手中の鳥」の原則
「許容可能な損失」の原則
「レモネード」の原則
「クレイジーキルト」の原則
「飛行機のパイロット」の原則」(p.30)

エフェクチュエーションの5つの原則とは?

エフェクチュエーションの5つの原則とは、こういった原則です。

それぞれの詳細については、本書などを読んでもらうとして、これらの原則を利用することで、行動に移しやすくなって、何かしらの成果を得やすくなるだろうということがわかります。

行動によって、機会が創出される

「エフェクチュエーションの論理は、こうした不確実な新しいチャレンジに取り組む際に直面する問題に対して、大きく見方を転換してくれるものだと考えています。たとえば、「何をすればよいかわからない」という目的が曖昧な状況があったとしても、「手中の鳥」と呼ばれる手段主導で着手する原則を活用することで、「ゴールが明確でなくと、手持ちの手段に基づいて、まず一歩を踏み出すことはできる」と考えることができます。また、「失敗を考えて躊躇してしまう」状況に対しては、「許容可能な損失の原則」に基づくことで、「うまくいくかどうかを心配するかわりに、もし失敗しても問題ないくらいにリスクを最小化して取り組めばよい」と発想することができます。「思った通りに進まない」 現状も、「レモネードの原則」で発想することで、「障害自体を活用することで、偶然を組み込んだ創造的なアイデアを生み出すことができないか?」と、予期せぬ事態を前向きに活用する視点を持つことができるでしょう。「自分のアイデアや能力に自信を持てない」という状況でも、「クレイジーキルトの原則」を理解することで、自分の手持ちの手段(アイデアや能力、資源など)の価値というのは自分だけでは決められないのだから、「そのアイデアが優れたものかどうかは、パートナーを獲得する行動を起こすまではわからない」と考えることができるでしょう。そして、「何らかの機会(チャンス)さえつかめれば成功できるのに、自分はまだその機会を発見できていないだけだ」と考えている方も、いるかもしれません。そのために、まずはさまざまな情報を収集して、最適な選択肢を見つけようと考えているかもしれません。しかし、エフェクチュエーションの発想では、機会はどこかで発見されるのを待っているようなものではなく、むしろ、起業家自身の行動を通じて創出されるものである、と考えるのです。」(p.32-33)

エフェクチュエーションの5つの原則で

エフェクチュエーションの5つの原則で考えることで、行動することで、機会が生まれると考えられるようになるということです。

未来は、どうなるか完全に予測することはできないでしょう。

だとしたら、行動して、未来を作っていく。

そういう思考法に変えたほうが、うまくいく可能性は高まるかもしれません。

取り入れたいと思ったこと

行動をためらってしまう時などに、このエフェクチュエーションの原則で考えてみて、行動していくと、一歩を踏み出しやすくなりそうだと思いました。

それで行動して、うまくいかなくても、その状況を活かせないかと考えてさらにそこから、失敗などの活用を考えてみる。

そのような気持ちでいると、行動しやすいのではないかと思います。

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『起業の失敗大全 スタートアップの成否を決める6つのパターン』
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こちらの『起業の失敗大全』は、スタートアップの失敗の6つの要因が紹介されています。

そして、それらを回避するための考え方などもわかります。失敗を回避したい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』

おすすめ度

★★★★☆

優れた起業家が実践する「5つの原則」ということで、思考様式などについて書かれています。

このように考えると、行動しやすくなると思います。
成功確率を上げる行動などをしていきたい起業家の方などが読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

起業家。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

効果があることをやっていく

効果があることをやっていますか?