2023年のWBCで日本代表が優勝しました。その監督の栗山英樹氏の著書です。
本書は、その前の日本ハムファイターズの監督時代などに書かれたものです。
そして、栗山ノートということで、栗山英樹氏がノートに書いていることをまとめられたものです。
『四書五経』などの古典や経営者の著書から抜き出した言葉が多いです。
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『栗山ノート』栗山 英樹
目次
序章 ノートの言葉たちが勇気と希望をくれる
第1章 泰然と
第2章 逆境に
第3章 ためらわず
第4章 信じ抜く
第5章 ともに
『栗山ノート』のここに注目・言葉・名言
「知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず
「論語」の言葉です。道理に通じた者、知恵のある者は、事を成すにあたって迷いがない。仁の徳がある者は何事にも心配することがない。真の勇気がある者は、恐れることがない、ということです。」(p.101)
「勇者とは勇敢な姿勢を持った人ですが、そこには慎重さがあり、リスクヘッジの思考があり、熟考する姿があるはずです。勝算の薄い戦いに玉砕覚悟で挑むのではなく、失敗すること、負けることの怖さを知ったうえで志を貫く。自分が指揮する組織の目標達成に全力を注ぐのが、懼れない勇者の姿でしょう。
リーダーたるもの知者に、仁者に、勇者になりたいと考えるでしょう。
しかし、自分がそうした資質を身に付けることは手段に過ぎません。目的は組織の目標達成です。そう考えれば、自分をカッコよく見せるための鎧は、最初から不要になるのでしょう。」(p.103)
知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず
論語の言葉からですね。
知者は惑わず
逆に言うと、知らないから迷うというのはあります。
知識や知恵がないから、迷う、悩む。
知っていれば、迷いや悩みは少なくなります。
迷っている人や悩んでいる人は、まずは知識や知恵を学ぶことから始めると良いですよね。
人間が出来ないと環境に支配される
「人間が出来ないと環境に支配される
安岡正篤さんの言葉です。「人は環境を作るからして、そこに人間たる所以がある、自由がある。即ち主体性、創造性がある。だから自分が偉大であればあるほど、立派な環境を作る。人間が出来ないと環境に支配される」というのが全文です。」
(p.118)
「人間ができないと環境に支配されるというのは、環境を言い訳にするということでしょう。そうではなくて、主体性と創造性を回転させて、与えられた環境を最善のものに近づけていく。
足りないものがあれば、作ればいい。時間が足りなければ絞り出せばいい。主体的かつ自由に動いて想像力を働かせることが人間の良さであり、環境に左右されるような人間にはなるなと、安岡さんは言っているのでしょう。」(p.120)
与えられた環境を最善のものに近づけていく
考え方、受け止め方ということです。
自分以外のこと「環境」は、なかなか思った通りにはいかないところがあります。
自分でさえも、ままならないかもしれません。
それでも、言い訳しないで、改善していく。
最前のものに変えていこうとする。
そういう姿勢がないと、環境に左右され、支配されてしまう。
そういうことなのでしょうね。
『栗山ノート』取り入れたいと思ったこと
このほか、『四書五経』などの古典や経営者の著書からの気づきなどが書かれています。
野球の話に関係していることが多いのですが、古典などから、このように考えて、こうしているという話なので、参考になることもあると思いました。
私も、取り入れたいと思います。
あわせて読みたい
『野村ノート』野村 克也 (著)
こちらは、野村克也監督による野球論、指導論です。
とても論理的でわかりやすく説明されています。
プロ論としても、読むことができるように思いました。
リーダーやマネージャーが、読まれると、とくに、気づきが得られると思います。
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おすすめ度
★★★★☆
栗山英樹氏が、野球ノートとしてまとめていたものから紹介されています。
いわゆる古典や経営者の言葉などから、学んだこと、心がけていることなどが書かれています。
栗山氏のノートに興味がある方などが読まれると、参考になると思います。
おすすめしたい方
栗山氏のノートに興味がある方。
ビジネスパーソン。
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず
環境に支配されていませんか?