クリア・シンキングということで、日本語にすると、明確な思考法というところでしょうか。
大事なところで間違えない「決める」ための思考法について説明されています。
- 『CLEAR THINKING(クリア・シンキング)大事なところで間違えない「決める」ための戦略的思考法』
- 『CLEAR THINKING(クリア・シンキング) 大事なところで間違えない「決める」ための戦略的思考法』
『CLEAR THINKING(クリア・シンキング)大事なところで間違えない「決める」ための戦略的思考法』
目次
はじめに
序章 日常のクリア・シンキングが未来を決める
第1部 クリア・シンキングの敵
第2部 強さを磨く―本能を手なづけ追い風に変える
第3部 弱さをコントロールする
第4部 決断する―クリア・シンキングの実践
第5部 本当に大切なものを追い求める
おわりに クリア・シンキングの意義
『CLEAR THINKING(クリア・シンキング)』のここに注目・言葉・名言
「人間の「初期設定」を知る一
ひとくちに生物的本能といってもたくさんあるが、私の見るところ、人類の最も際立った特徴であり、最も危険なものは四つある。この四つの行動は脳のデフォルト反応、いわば工場出荷時の初期設定が表れたものだ。自然淘汰の結果として私たちのDNAに深く刻み込まれた行動プログラムであり、トリガーが発動したときにひと呼吸おいて思考する時間を確保しなければ、脳は自動的にこれを実行する。さまざまな呼称があるが、本書では「感情デフォルト」「エゴデフォルト」「社会性デフォルト」「情性デフォルト」と呼ぶことにしよう。
それぞれの基本原理は次のとおりだ。
1 感情デフォルト反応 根拠や事実よりも感情に反応する。
2 エゴデフォルト反応 自尊心あるいは集団の序列で自らの立場を脅かすものに反応する。
3 社会性デフォルト反応 所属する大きな社会集団の規範に従おうとする。
4 情性デフォルト反応 習慣化し、安心を求める。変化には抵抗し、なじみのある考えや手順や環境を好む」(p.25-26)
人間の「初期設定」を知る
人間の「初期設定」として、「感情デフォルト」「エゴデフォルト」「社会性デフォルト」「情性デフォルト」があるということです。
これが、状況に即した判断、意思決定につながると良いのですが、必ずしもそうはならないというのがあります。
このため、こういった反応ではなく、状況に合った判断をするために、どうすると良いのかというのが、本書のテーマです。
意志の力に頼るのではなく
「あなたのデフォルト反応を改善するには、意志の力に頼っていてはダメだ。理想とする行動が、デフォルトとして実行されるような環境を意識的につくることだ。意識的に環境を整えるのに有効な方法は、理想とする行動がデフォルトとなっている集団に加わることだ。もっと読書をしたいなら読書クラブに入ろう。もっとランニングをしようと思うならジョギングクラブへ。もっと運動したいならトレーナーと契約しよう。自らの意志の力だけに頼るのではなく、環境を選択することが、あなたを最善の選択に向けて後押ししてくれるだろう。」
(p.57)
適切な環境を選択する
人は、環境の影響を受けます。
ですから、自分が理想とする行動を取れるような環境を選ぶ、整えると良いということです。
そういう意味で言うと、適切な判断をしたいなら、部屋の整理をするというのは、ある意味理にかなっていると言えそうですね。
グチャグチャな部屋で、最適な判断ができると思えないので。
取り入れたいと思ったこと
「基準を引き上げて強さを養うためには、二つの要素が必要だ。
(a)正しいロールモデルを選ぶ。あなたの基準を引き上げてくれる人々だ。一緒に仕事をする人でもいいし、あなたが尊敬する人、あるいははるか昔の偉人でもいい。どこから選ぶかは重要ではない。重要なのはスキル、特徴、価値観など特定の分野であなたを向上させてくれることだ。
(b)正しい実践法に従い、ロールモデルのまねをする。ロールモデルとする人が今のあなたの立場に置かれたらどうするか、ひと呼吸おいて考える時間を確保し、それに従って行動する。」(p.106)
基準を上げて成長したいなら、ロールモデルを決めて、まねをすると良いということです。
取り入れたいですね。
あわせて読みたい
『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』アダム・グラント
こちらは、「再考」の価値について書かれています。
再考の方法などについて考えたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。
『CLEAR THINKING(クリア・シンキング) 大事なところで間違えない「決める」ための戦略的思考法』
シェーン・パリッシュ
おすすめ度
★★★★☆
判断・決める際に、間違えないための思考法などが書かれています。
意思決定などに興味がある方が読まれると、参考になることが、見つかると思います。
おすすめしたい方
ビジネスパーソン。
経営者。
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
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