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『62歳の社長が23歳の新人社員と本気で対話したら、会社がスゴイことになった。』相川秀希


Z世代の23歳の新人社員と本気で対話して、どうなったかという話です。

 

『62歳の社長が23歳の新人社員と本気で対話したら、会社がスゴイことになった。』

相川 秀希

 

目次

第1章 今こそ、Z世代の発想を企業のど真ん中に据える時代(Z世代のトリセツで右往左往する企業/経営者世代とZ世代との深刻なギャップ ほか)

第2章 Z世代が推進する「働き方改革」は、なぜ成果を出せるのか?(円盤問題での対話から生まれた「理想の働き方」/円盤問題の解答とSNSの共通点 ほか)

第3章 昨対比3.1倍の導入実績となった「Z世代の新発想」による商品開発(ものごとを「自分ごとにする力」が探究学習の本質/教育も経済活動もSDGsが決め手となる時代 ほか)

第4章 Z世代が企業を牽引することによって達成した経営における重要指標の大幅アップ(世界の中で圧倒的に低い日本企業の人財育成投資額/タテマエ先行で入社後に「出る杭を打つ」日本型企業 ほか)

第5章 経営者世代とZ世代との「世代間交流」が生み出す真価とは?(世代間交流という未知なる領域の開拓へ/8歳の孫娘から学んだ「世代間交流」の本質とは? ほか)

 

ここに注目・言葉・名言

「いつまでも「チームビルディング型」研修で良いのか?

ただし、今の日本企業の現状を客観的に捉えると、大学生の新卒採用を行ったのち、 就業3年以内の離職率は年々上昇しており、2020年時点では30%を超えるまでになっています。これは、
「長い時間をかけて会社に人財を適合させる」という前提自体が今もう既に壊れ始めている、ということを示唆しているのではないでしょうか?

そう考えると、よく新人研修の担当者から、「新入社員が辞めないようにチームビルディングで結束を高めたい」という課題を伺うことがあるのですが、もはやその問題意識そのものが的外れであるとも言えます。つまり、「自分の人生の時間を捧げ、会社という管理機能に自分を順応させる」というシステムは、2世代以降、より薄まっていく
と思うのです。チームの結束を高める以前に、若い世代の固有の資質を見出し、即戦力として活かす仕組みを社内に作ることの方が、よほど重要でしょう。

とすると、「会社を基準とした雇用システム」から、「人財を基準とした雇用システム」への移行が、Z世代が持っている価値観や感性を引き出す際の、前提条件になるのではないでしょうか?」(p.074-p.075)


いつまでも「チームビルディング型」研修で良いのか?

「即戦力として活かす仕組みを社内に作る」

こういうことなのでしょうね。

成果や価値を生み出せる仕組み、そういうものがあるかないか。

そういうことなのだと思います。

そのためのチームであり、個なのでしょうね。

チームビルディングが先にあるのではなくて、価値創造のために、どうするか。
その方法としての、チームだったり、ミーティングだったりする。この順番を考えて、研修なども行うと良さそうですね。

Who are you?5つのアプローチ

「私が太田さんと対話をする際、彼女の奥に隠れているポテンシャルを見つけるために意識している「Who are you?5つのアプローチ」をご紹介します。

Who are you?5つのアプローチ

1.Originality そこに、あなたの独自性はあるか?
2.Social Contribution そこに、人や社会をよくする要素は
あるか?
3.Metacognition それを発表したら、あなたに人は共感するか?
4.Harmony それを聞いて、人はあなたと研究・仕事をしたいと
 思うか?
5.Playful Mind そこに、遊び心はあるか?」(p.146-147)

ポテンシャル

こういった5つのことを考えながら、対話しているということです。

これは、個人に焦点を当てている問いですよね。

それでいて、価値を問うているとも思えます。

また、2、3、4は、その人だけではなくて、周りや社会との関わりも考えています。

このようなアプローチが、これからの時代にはさらに大切になりそうですよね。

思ったこと

対話が本書の主要テーマだと思うのはあるのですが、
その前に、やはり価値というか、その人が提供できることは何かを考えて、そこを引き出していく。発揮できるようにするということだと思います。

そのための対話だったり、仕組みだったり、研修があったりすると良いのだろうと思います。

あわせて読みたい

『ダイアローグ・マネジメント 対話が生み出す強い組織』
  ケネス・J・ガーゲン,ロネ・ヒエストゥッド

 

こちら本は、ダイアローグ・マネジメントということで、対話でマネジメントするという考え方、方法が書かれています。
強い組織を作るための対話について知りたい方が読まれると、参考になると思います。

『62歳の社長が23歳の新人社員と本気で対話したら、会社がスゴイことになった。』

おすすめ度

★★★★☆

Z世代の新入社員と対話して、どのように活躍してもらうか。
そんなことが書かれています。

今とこれからの経営や人材育成、活用について考えたい方が読まれると参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

人事担当者。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

対話や研修は、何のために行うのか

いつまでも「チームビルディング型」研修で良いのか?