『消費が社会を滅ぼす?! --幼稚化する人びとと市民の運命』
ベンジャミン.R.バーバー
幼稚化する人びとと市民の運命
消費社会で、人々が幼稚化している。
本書では、この点について書かれています。
▼ ここに注目 ▼
「幼稚エートス(生活態度)は、子供っぽさを促し、それを合法化する一連の習慣、選好、態度を引き起こすのである。プロテスタント的節制が当時の一般的風潮であったのと同様に、幼稚症は資本主義に特有であるのみならず、現世を反映する一般的な態度や行動となって表れている。」(p.139)
資本主義によって幼稚化する
市民が消費社会で幼稚化している。
子供っぽくなり、わかりやすくいうと、自分の欲望を満たすようになっている。
それが、資本主義社会、消費社会での市民の特徴になっているということです。
資本主義を再考する
「我らは資本主義が疑いようのない勝利を収めた時代に生きている。しかしデモクラシーや多様性を生き永らえさせるには、資本主義はその勝利の度合いを低く見積もる必要があり、市民は自らの職務についてグローバル的にも、また一国家的にも再考する必要がある。」(p.579)
消費社会に生きる
資本主義が勝利した時代、消費社会に生きる。
その中で、再考する必要があるだろうということです。
何を目指していくのか。そのための再考が必要な時代なのでしょう。
▼思ったこと
資本主義、消費社会で、大人も子どもも幼稚化している。
おかげで、資本主義が繁栄している面はあるけれども、人間として成長するということを「放棄」している面もある。
それを変えるのは、「市民」としての我々だと、本書では言われています。
たしかにそういう面はあると思いますが、自ら選択するということがないと、むずかしいかなと思います。
消費が社会を滅ぼす?!
消費によって、社会が悪いほうに進んでいるかもしれない。
そんなことが書かれています。
消費社会によって、人間がどうなっているのか、そしてこれからどうなっていくのか。
こんなことを考えたい方が読まれると、参考になると思います。
▼ あわせて読みたい ▼
『埼玉化する日本』中沢明子
▼ おすすめ度 ▼
★★★★☆
▼ おすすめしたい方 ▼
消費について考えたい方。
ビジネスパーソン。
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ベンジャミン.R.バーバー
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