『データ資本主義 (ビッグデータがもたらす新しい経済)』ビクター・マイヤー=ショーンベルガー,トーマス・ランジ
- 作者: ビクター・マイヤー=ショーンベルガー,トーマス・ランジ,斎藤栄一郎
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 2019/03/25
- メディア: 単行本
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『データ資本主義』の目次
第1章 資本主義の再起動―貨幣からデータへ、変化は社会のすべてへ
第2章 人間と調整―分権型の〈市場〉VS 集権型の〈企業〉
第3章 市場と貨幣―貨幣はどのように情報を運んできたか
第4章 データリッチ市場ー貨幣からの脱却
第5章 企業と統制ー集権型組織の終わり
第6章 企業の未来―フコク生命とダイムラ 2つの選択
第7章 資本の凋落―金融資本主義からデータ資本主義へ
第8章 フィードバック効果―独占をいかに防ぐか
第9章 仕事を要素に分割せよ―ベーシック・インカムとデータ納税
第10章 人間の選択―未来をつくるのは誰か
これからの資本主義
資本主義がどうなっていくのか。
そんなことに興味がある方が読まれると、興味深く読むことができる本ですね。
市場と企業が、これからの時代にどのように経済を調整していくのか、そんなことが書かれています。
『データ資本主義』ここに注目・言葉・名言
「人類による火の利用や車輪の発明、蒸気機関の開発はいずれも重要な一歩であったが、物事を調整する人間の能力に比べると、いささか色褪せて見える。
調整がなければ、その炎ではたくさんの人々が暖をとることはできないし、車輪があってもひとりしか運べない。」(p.27)
調整の能力
人間に、調整する能力がある。
現実に合わせて、能力を調整するといったことですね。
例えば、料理を火を使うにしても、ちょうど良い火加減にできないと、うまい料理を作ることはできません。
そして、経済の調整は、一つには、市場による調整がありました。
また、企業による調整もある。
これが、データが増えることで、市場が最適化されていって、企業が不要になってくる場面が出てくる。
そんな中、企業に残された道は、どこにあるのか?
『データ資本主義』企業に残された道
「市場の再興に対抗しようとしている企業には、二つの戦略が考えられる。第一の戦略は意思決定の自動化で、第二が企業の組織構造(とそれに伴う意思決定の
仕組み)の転換である。」(p.152)
2つの戦略
企業が市場の調整で不要になってくる面があるとして、企業はどうすると良いのか。
意思決定をデータによって自動化する。
また、組織構造を変えるということもある。
組織がフラット化していることなども、その一つでしょう。
思ったこと
データによって、経済の調整が自動化されていくと、企業による調整が不要になってくる面もありそうだなと思います。
そうなると、人も不要になってくるわけで。
そんな中で、企業や人が、どうなっていくのか。そんなことを考えたりしました。
『データ資本主義』とあわせて読みたい
『最後の資本主義』ロバート・B. ライシュ
『最後の資本主義』ロバート・B. ライシュ。資本主義を救えるか? - ビジネス書の書評ブログ:ビジネス書をビジネスのチカラに
- 作者: ロバート・B.ライシュ,Robert B. Reich,雨宮寛,今井章子
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/12/02
- メディア: 単行本
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これからの資本主義がどうなるのか。
経済格差が広がって、資本主義に反対する人が増えると、システムは脅威に
さらされるでしょう。
格差を緩やかにすれば、反対する人は減って、システムが維持されるだろう
というのはあるでしょう。
これからの資本主義がどうなるか、どうすると良いのか、そんなことを考えたい
方はこちらの『最後の資本主義』も読んでみてください。
『データ資本主義 (ビッグデータがもたらす新しい経済)』
ビクター・マイヤー=ショーンベルガー,トーマス・ランジ
データが、どのように資本主義に変化をもたらすのか。
そんなことが書かれていますね。
これからの資本主義や企業について興味がある方が読まれると、参考になることが見つかるでしょう。
おすすめ度
★★★★☆
ビックデータから、どのような影響が資本主義や経済、企業にあるのか。
市場と企業の変化などについて書かれています。
これからの資本主義を考えたい方が読まれると良いでしょう。
おすすめしたい方
データの時代の資本主義を知りたい方。
ビジネスパーソン。
『データ資本主義 (ビッグデータがもたらす新しい経済)』
ビクター・マイヤー=ショーンベルガー,トーマス・ランジ
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
企業に残された道は、2つ?
データ資本主義時代にどうするか?