才能か努力か?この話は、かなり昔からある話ですよね。
遺伝か努力か?という話も同じような話でしょう。
結論的に書いてしまえば、両方でしょうし、環境なども関係しているというのは
ありますね。
つまりは、すべてが大切になってくる。
しかし、本書を読むと、努力の大切さがよくわかります。そして、どう努力すると良いのかもわかってきます。
『超一流になるのは才能か努力か?』
本の目次
序章 絶対音感は生まれつきのものか?
第1章 コンフォート・ゾーンから飛び出す「限界的練習」
第2章 脳の適応性を引き出す
第3章 心的イメージを磨きあげる
第4章 能力の差はどうやって生まれるのか?
第5章 なぜ経験は役に立たないのか?
第6章 苦しい練習を続けるテクニック
第7章 超一流になる子供の条件
第8章 「生まれながらの天才」はいるのか?
終章 人生の可能性を切り拓く
並外れた能力を手に入れるには?
なぜ彼らは「並外れた能力」を手にすることができたのか?
「いずれも並外れた能力ではあるとはいえ、彼らがそれをどうやって身につけたかは謎でもなんでもない。練習したのだ。それもけたはずれの量の。マラソンの世界記録が100年で30%短縮されたのは、生まれながらに長距離走の才能を持った人がたくさん生まれるようになったためではない。あるいは20世紀の後半になって、突然ショパンやらラフマニノフの演奏に秀でた人、あるいは何万ケタもの無秩序な数字の羅列を記憶できる人の出生率が跳ね上がったわけでもない。」(p.35)
並外れた能力を手にする
並外れた能力を手にするには、どうしたら良いのか?
本書の答えは、「練習」です。それも、質の高い練習ですね。
練習の大切さがわかります。修練と言ったほうが、意味していることに近いかもしれません。
練習は大切だけれども
しかし、そうは言っても、これがすべてではないでしょう。
自分の能力を上げるには、練習は大切でしょう。しかし、とくに体のことなどであれば、やはり遺伝なども影響するのはありますね。
やはり、長距離走に合った体、短距離走に合った体というものがありますから。
そういう意味では、スポーツの世界で一流になるのは、遺伝などの要素もあると思います。
一方で、身体的能力にあまり関係ないことであれば、練習の影響が大きいということになる。とくに質ですね。
限界的練習、目的のある練習
「目的のある練習はその名が示すとおり、このような愚直な練習よりはるかに目的が明確で、よく考え、集中して行うものだ。その顕著な特徴は、次のようなものだ。」(p.44)
1 目的のある練習には、はっきりと定義された具体的目標がある
2 目的のある練習は集中して行う
3 目的のある練習にはフィードバックが不可欠
4 目的のある練習には、居心地の良い領域から飛び出すことが必要
目的のある練習、限界的練習の特徴
目的のある練習には、こういった特徴があるということです。
ただ単に、量や時間を多くするというのとは違います。
そして、どちらかというと、得意を伸ばすというよりは、今できないことをできるようにしていくという練習というようなイメージに近いです。
たとえば、キーボードのブラインドタッチでスピードを上げたいなら、ミスタッチを減らすために、自分がミスをしやすいキーを把握して、そこを修正するように、重点的に練習するという感じです。
しかも、短時間で集中して行うことが大切ということです。
ダラダラとやっても意味はないということですね。
こういった練習を、本書では、限界的練習と呼んでいます。
そして、これが、並外れた能力を得るには必要とのことです。
取り入れたいと思ったこと
限界的練習。
自分の限界を超えるようにする練習というイメージでしょうか。
ただ、量をこなすというのとは違います。目標を決めて、そのために何をしたら良いのかを考えて、集中して行う。
量も大切ということなのですが、それは質が伴ってこそなのでしょうね。
質を伴った量をこなすと、並外れた能力を手に入れられるのかもしれませんね。
いずれにしても、質を考えた練習をしたいと思います。そうでないなら、時間の無駄か自己満足になってしまうでしょうから。
あわせて読みたい
『使える脳の鍛え方 成功する学習の科学』
ピーター・ブラウン,ヘンリー・ローディガー,マーク・マクダニエル
こちらは、脳の鍛え方というか、勉強法について書かれています。
脳に合った勉強法を知りたい方は、こちらも合わせて読んでみると、勉強法を改善することができると思います。
読んでみてください。
『超一流になるのは才能か努力か?』アンダース・エリクソン,ロバート・プール
能力を伸ばすには、練習が大切、というのは、誰でもわかっていることだろうと思います。
では、どんな練習が大切なのか?
こういうことを知りたい方が読まれると良いですね。
単に練習時間を長くしてもあまり意味がないといったことがわかるはずです。
質の伴った練習、努力をしたいものですね。
おすすめ度
★★★★☆(★4.3)
『超一流になるのは才能か努力か?』ということですが、本書では、努力、練習の考え方が書かれています。
質の伴った練習をしないと、能力は向上しないというのがわかります。
能力を上げたい方は読んでみてください。
おすすめしたい方
能力を伸ばしたい方。
ビジネスパーソン。
『超一流になるのは才能か努力か?』
アンダース・エリクソン,ロバート・プール
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
目的のある練習をする
目的のある練習をしていますか?