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『繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学』クレイトン・M クリステンセン他


経済成長とイノベーション

本書は、発展途上国などが成長するには何が必要なのかといった観点から、イノベーションなどについて書かれています。

市場を作ることの大切さがわかる一冊です。

『繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学』

クレイトン・M クリステンセン他

『繁栄のパラドクス』の目次

第1部 市場創造型イノベーションのパワー(繁栄のパラドクスとは
イノベーションの種類
苦痛に潜む機会
プル対プッシュ―2つの戦略)
第2部 イノベーションと社会の繁栄(アメリカを変えたイノベーション物語
アジアの繁栄
メキシコに見る効率化イノベーションの罠)
第3部 障壁を乗り越える(イノベーションと制度の関係
なぜ腐敗は「雇用」されつづけるのか
インフラのジレンマ)
第4部 イノベーションにできること(繁栄のパラドクスから繁栄のプロセスへ)
巻末付記 新しいレンズで見る世界

ここに注目・言葉・名言

「逆風のなかでイブラヒムのつくった市場は、われわれが「繁栄のパラドクス」と呼ぶ問題への解決策を表している。意外に感じるかもしれないが、貧困の解決と長期的な繁栄はつながらないのだ。繁栄をもたらすのは新しい市場を創造するイノベーションである。教育や医療、行政機構、インフラなど繁栄との関連が強く示唆される指標を改善するための資源を貧困国にいくら注ぎ込んでも、持続性のある真の繁栄が創出されるわけではない。国が繁栄し始めるのは、特定のタイプのイノベーション、すなわち市場創造型のイノベーションに投資したときだ。」(p.27)

市場創造型のイノベーションが、持続性のある真の繁栄につながる

市場、売買、商売が行われるようにしない限り、持続性のある経済的な繁栄は続かない。

そういうことなのだろうと思います。

 

市場が機能する、商売が成り立つ、そういう状況を作ることが、長期的な繁栄や成長につながるのでしょう。

本書では、そんなイノベーションなどについて書かれています。

自社のインフラから自国のインフラへ

「市場創造型のイノベーターは、無消費者に対応する新たな市場をつくり出すために、ビジネスの中核をなす部分かどうかにかかわらず、必要なことを全部実行しようとする。こうして構築されたインフラは、自社にとどまらず、その国のインフラになる。」(p.123)

企業がインフラをつくっていく

イノベーター、企業がインフラをつくっていくということだと思います。

 

本書では、ソニーが紹介されていますが、私がインフラということで思うのは、ヤマト運輸ですね。

個別配送のインフラをつくって、それが、少なからず日本の便利につながっている。

こういった例が思いつきます。

そして、本書では、そんな事例などが紹介されています。

思ったこと

国の成長や繁栄の原因、理由がいまいちまだわかっていないという現状があります。

しかし、本書で紹介されているように、「市場」を作り出すことが、成長や繁栄につながっているのだろうと思います。

というのは、逆に、市場がないとしたら、成長などはむずかしいでしょうから。

あわせて読みたい

『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』
  アビジット・V・バナジー,エステル・デュフロ

『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』ノーベル賞を受賞した2人が説く - ビジネス書をビジネスのチカラに。書評ブログ

こちらは、エステル・デュフロ氏が、社会的な問題に関連する経済学などに
ついて書かれています。

経済や経済学に興味がある方は、こちらもあわせて読んでみてください。

『繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学』

クリステンセン氏などの著書です。

市場創造型のイノベーションなどについて書かれています。

無消費から市場を作る。
そんなことに興味がある方が読まれると、参考になる一冊です。

おすすめ度

★★★★☆(★4.3)

絶望を希望に変えるイノベーションの経済学ということで、市場創造型のイノベーションなどについて書かれています。
成長や繁栄に興味がある方が読まれると、参考になります。

読んでみてください。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

『繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学』

クレイトン・M クリステンセン

繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

市場創造型のイノベーションが、持続性のある真の繁栄につながる

市場を作る