『悪について誰もが知るべき10の事実』ジュリア・ショウ
『悪について誰もが知るべき10の事実』の目次
第1章 あなたの中のサディスト――悪の神経科学
第2章 殺すように作られた――殺人願望の心理学
第3章 フリークショー――不気味さを解剖する
第4章 テクノロジーの光と影――テクノロジーは人をどう変えるか
第5章 いかがわしさを探る――性的逸脱の科学
第6章 捕食者を捕まえるために――小児性愛者を理解する
第7章 スーツを着たヘビ――集団思考の心理学
第8章 私は声を上げなかった――服従の科学
悪について
「悪」とはどういうことなのか。
そんなことに興味がある人が読むと、興味深く読むことができる本ですね。
悪について誰もが知るべき10の事実については、本書を読んでみてください。
『悪について誰もが知るべき10の事実』のここに注目・言葉・名言
「悪事を働く人と働かない人の脳に違いがあるとしても、その違いに注目するより、共通点に目を向けるほうがずっとすばらしいことになるだろう。人は誰でも、脳のせいで大きな悪事を働く可能性があるらしい。すると脳を見てもわかりにくいとしても、大半の人がサディスティックな衝動を実行に移さないでいられるのは、いったい何のおかげだろう?」(p.51)
人は誰でも、脳のせいで大きな悪事を働く可能性があるらしい
自分だけは、悪を犯さない。
そう思っている人は、多いのかもしれません。
しかし、状況などによって、誰でも、大きな悪事を働く可能性はあるようです。
そこから、では、なぜ、大半の人は、悪事を働かないのか、もしくは悪事を働くのかという話になっていきます。
倫理に目を閉ざす
「特にビジネスの場では誰にでも起こりうる。人間を利益を生むもの、安全を費用がかかるもの、倫理審査を面倒な書類仕事、企業の利益こそ優先すべきものと考えたとたん、自分の行動が起こす現実世界での悪影響を忘れてしまうのだ。」(p.236)
ビジネスで倫理が忘れられてしまうとき
売上や利益を優先すると、倫理や人間のことを忘れてしまうというのはありますね。
いわゆるブラック企業と言われるものだったりもするのでしょう。
その企業の中の人間が、上のようなことを考えて、行動しているから、結果として悪事を働いてしまう。
そういうことなのでしょうね。
思ったこと
「公正世界仮説」というものが紹介されています。
人は自分に値するものを手にするといった考え方です。
まあ、たしかにそういう面はあるのですが、被害者も何かしら悪いことをしているから、そういう目に合うのだということに転換してしまう、考え方につながるというのはありますね。
例えば、いじめられるのは、いじめられる側にも原因があるとか。
そうやって、悪を肯定してしまうところがあると、悪を為しやすいでしょう。
そんな要素が複数からまって、悪事を働いてしまうというのはあるのだろうと思います。
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脳を変える。
脳が変われば、行動が変わって、結果が変わる。そういうのがありますよね。
結果や成果を変えることにもつながると思います。
ということで、脳を変えたい方は、こちらも読んでみてください。
『悪について誰もが知るべき10の事実』ジュリア・ショウ
悪は、悪いこと。
ここで止まっていると、どうして悪を行ってしまうのかを理解できず、どうすると、悪事を働きにくくできるかがわかりません。
悪事をなぜ、どのように働いてしまうのか。
このあたりを考えて、変えていけると良いですよね。
おすすめ度
★★★★☆(★4.3)
悪事を働いてしまうのは、なぜなのか。
そんなことに興味がある方で、悪について考えたい方が読まれると良いと思います。
おすすめしたい方
自分の行動を振り返ってみたい方。
悪に興味がある方。
『悪について誰もが知るべき10の事実』ジュリア・ショウ
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
誰でも、脳のせいで大きな悪事を働く可能性があるらしい
倫理に目を閉ざしていませんか?