『市場は物理法則で動く』マーク・ブキャナン
市場がどう動くか
市場がどう動くか。
経済学のテーマですし、経済に関わる人にとっては、大切な話です。
本書では、市場がどう動くかについて、物理学的な視点から考察されています。
▼ ここに注目 ▼
「複雑なゲームではダイナミクスがきわめて重要であり、経済学者がどれだけがんばったところで、理屈をつけて排除するのは不可能だ、ということだ。
結局のところ、均衡という考えは、時間が重要ではないかのようにシステムを分析するところから生まれたものなのだ。」(p.177)
ダイナミクスを理解する
何かを理解するときに、単純化するというのはあります。
ただ、単純化すると、現実とはズレてしまうということもあります。
現実から認識がずれていると、うまくいかないことが出てきます。
そうならないように、経済を、変化のダイナミクスで捉えることが大切ということです。
相互作用を考える
「これは決して驚くにはあたらない。正のフィードバックとはそういう性質のものだ。危険は、システムの部品そのものではなく、そうした部品のつながりや相互作用にあるのだ。」(p.239)
個々のプレーヤーなどの相互作用を考える
個々のプレーヤーなどの相互作用やつながりを考える。
個々の振る舞いよりも、つながり方などのほうが結果に与える影響が大きいということです。
システム思考的に捉えてみると、このあたりはわかってきますよね。
▼思ったこと
物事は、静的に捉えるのではなく、動的に捉える。
これが、本質を捉えるのには大切です。
なかなかむずかしいことですが、このために、相互作用に注目して、どう動くかを考えるというのは有効ですね。
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『こころ動かす経済学』 日本経済新聞社 (編集)
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市場は物理法則で動く
市場がどう動くか、まだわかっていないところがありますよね。
とくにリーマン・ショックなどの大きな動きをどう説明するか。
このあたりに興味がある方が読まれると、参考になると思います。
▼ おすすめ度 ▼
★★★★☆
▼ おすすめしたい方 ▼
経済や市場に興味がある方。
ビジネスパーソン。
★『市場は物理法則で動く』マーク・ブキャナン
★【今日の「ビジネス書をチカラに!」】
ダイナミクスを理解する
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