『ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』アレックス・ペントランド,矢野 和男
ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学
- 作者: アレックス・ペントランド,矢野和男,小林啓倫
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2015/09/17
- メディア: 単行本
良いアイデアはいかに広がるか
良いアイデアは、どうやって広がるか。
アイデアなどの広がり方を知りたいという方には、興味があるところだと思います。
本書では、ソーシャル物理学ということで、社会を物理学のように捉えるとどうなるのかということが書かれています。
ここに注目・言葉・名言
「社会物理学とは何か
社会物理学とは、情報やアイデアの流れと人々の行動の間にある、確かな数理関係性を記述する定量的な社会科学である。社会物理学は、アイデアが社会的学習を通じて人々の間をどのように伝わっていくのか、またその伝播が最終的に企業・都市・社会の規範や生産性、創造的成果といったものをどうやって決定づけるのか、私たちの理解を助けるものだ。」(p.16)
社会物理学とは何か
情報やアイデアがどうやって人々の間を流れていくのか。
これを定量的に測ろうとするのが、社会物理学というものということです。
英語だと、ソーシャルフィジクスですね。
人間の行動を計測して、情報やアイデアがどうやって広がるのかということを探っています。
ヒット商品がなぜヒットするのか、情報がバズるのはなぜか、といったことにも関係があるでしょう。
周囲の人々の行動の影響
「健康管理、政治志向、消費活動というこれら3つの例において、周囲の人々の行動に接することは、直接的なものがどうかを問わず、アイデアの流れに大きな影響を与えていた。その力の大きさは、遺伝子が行動に及ぼす影響や、IQが学業成績に及ぼす影響とほぼ等しい。さらにすべての研究において、周囲の行動への接触が、アイデアの流れを規定する最大の要因となっていた。」
(p.71)
アイデアの流れは、周囲の人々の行動に影響される
アイデアの流れは、周囲の人々の行動に影響されるということです。
どういうことかというと、周りの人の行動に影響されて、人は行動するということです。
つまり、真似をするということですね。
健康、政治、消費、こういったことで、周りにいる人の行動に影響される。
これが大きいということです。
取り入れたいと思ったこと
「最善の学習戦略は、エネルギーの90%を探求行為(うまく行動していると思われる人を見つけてそれを真似する)に割くことだった。」(p.71)
うまく行っている人の真似をすることが、最善の学習戦略だそうです。
エネルギーの90%も使って、真似することがうまくいく戦略とは、ここまで言われると驚きますね。
ただ、真似がうまくいきやすいということがよくわかります。真似をうまく取り入れたいですね。
あわせて読みたい
『データの見えざる手』矢野和男
こちらも合わせて読んでみると、人間の行動から情報やアイデアがどうやって広まるかもわかると思います。
この矢野和男氏は、『ソーシャル物理学』の解説も書かれていますね。
『ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』アレックス・ペントランド,矢野 和男
ソーシャル物理学。聞き慣れない言葉かもしれません。
良いアイデアなどがどうやって広まるのか。
こういったことを、人の行動から考えていくというものです。
ビックデータなどを駆使して、人々の行動を探っていく。
こういうものですね。
おすすめ度
★★★★☆(★4.3)
ソーシャル物理学という、人の行動からアイデアや情報の広がりを探っていく
学問について書かれています。
良いアイデアの広がり方などに興味がある方が読まれると、参考になると
思います。
読んでみてください。
おすすめしたい方
アイデアの広まり方を知りたい方。
ビジネスパーソン。
『ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』アレックス・ペントランド,矢野 和男
ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学
- 作者: アレックス・ペントランド,矢野和男,小林啓倫
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2015/09/17
- メディア: 単行本
今日の「ビジネス書をチカラに!」
アイデアの流れは、周囲の人々の行動に影響される
⇒ ソーシャル物理学を知っていますか?