『ヒトはどこまで進化するのか』エドワード・O・ウィルソン
本の目次
I 人間が存在する意味
II 知の統合
III アザーワールド
IV 心の偶像
V 人間の未来
人間の進化
人は、どこまで進化するのか。
人間のことを考えるのに、人間の進化を考えるというのは、人間の理解につながるというのはありそうです。
そういう意味で、気になるタイトルですが、どちらかというと、過去の話が多いというか、未来についてあまり書かれていないところはあるので、タイトルと内容は少しずれているかもしれません。
ここに注目・言葉・名言
「人間のありようの起源は社会的相互作用の自然選択で説明するのが一番だ。すなわち、コミュニケーションをとり、認知し、評価し、結びつき、協力し、競争する、代々受け継がれた形質、およびそのすべてから生じる、自分が特別な集団に帰属する深く暖かな喜びだ。集団選択によって拡張された社会的知能が、ホモ・サピエンスを地球の歴史上初めて完全に支配的な種にしたのである。」(p.71)
社会的相互作用の自然選択
人間の進化は、社会的相互作用の自然選択で説明するのが妥当ということですね。
神様などを必要としないということです。
個々の社会的相互作用が、人間の社会や個人を進化させてきた。
こういうことですね。
歴史などを見れば、そうなのだろうということがわかります。
そして、人間の進化は、神のような何か特別な存在がなくても、これらは説明できるということですね。
人文科学と自然科学
「人間の存在について語ることは、人文科学と自然科学の違いにより明確に焦点を当てることだ。人文科学は人間同士の、そして人間と環境とのあらゆるかかわりかたに非常に細かく取り組む。環境とは、美的な面や実用の面で重要な植物や動物をさす。自然科学はそれ以外のあらゆるものを扱う。人文科学の自己完結した世界観は人間のありようについては説明しても、なぜこうであって、それ以外ではないのかについては触れない。自然科学の世界観のほうははるかに大きい。人間の存在の意味――人間のありようの一般法則、人間という種の宇宙での位置づけ、そして人間がそもそも存在する理由――を網羅している。」(p.178)
科学でアプローチする
ここでは、人文科学と自然科学を対比して、語ることが大切と言われています。
たしかに、そうすることで、理解しやすいというのはあるかもしれません。
いずれにしても、両方を使って、「科学的」にアプローチするというのはあるでしょう。
人間の存在、進化。
こういったことに科学的にアプローチしていく。
これが、人間の存在の理解につながるのでしょうね。
思ったこと
人間の進化、人間の未来が、どうなるか。
これを考えることで、未来の人間の存在について考えるということにつながっているというのはありますね。
そうなると、進化を科学的に考えるというのは、意味のあることだと思います。
人間が今後、どう進化していくのか。
考えてみると興味深いですね。
本書などを読みながら、考えてみたいところです。
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おすすめ度
★★★★☆
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人間のこれまでとこれからなどを説明しています。
人間の進化に興味がある方が読まれると、参考になると思います。
おすすめしたい方
人間の未来に興味がある方。
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