『世界が称賛する日本の経営』伊勢 雅臣
『世界が称賛する日本の経営』の目次
第1章 現代を生き抜く日本的経営(日本電産・永守重信の新「日本的経営」
老舗企業の技術革新
世界ダントツのサービス品質が未来を拓く
知的障害者に「働く幸せ」を提供する会社)
第2章 世界に挑んだ日本的経営(井深大―日本人の創造力
本田宗一郎と藤澤武夫の「夢追い人生」
しょうゆを世界の食卓に―国際派日本企業キッコーマンの歩み
海外貿易の志士―森村市左衛門)
第3章 国を興した日本的経営(豊田佐吉の産業報国
伊庭貞剛―君子、財を愛す、これを取るに道あり
縁の下の力持ち―銀工業の元祖・安田善次郎
日本型資本主義の父―渋沢栄一)
第4章 日本的経営の源流(松下幸之助―日本的経営の体現者
二宮金次郎の農村復興
道徳が経済を発展させる)
日本の経営
日本は、古くから会社がある国ですね。
そんな日本の経営の素晴らしいところなどについて、本書、『世界が称賛する日本の経営』では書かれています。
どのような経営をしているのでしょうか?
人をつくっている会社
「ここで思い起こされるのが松下幸之助てある。「君のところは何をつくっているのか、と尋ねられたら、松下電器では人をつくっています。電気製品をつくっていますが、その前にまず人をつくっているのですと答えなさい」と幸之助は社員に教えた。」(p.179)
何をつくっているのか?
「松下電器」は、電気製品を作っている会社ですよね。
しかし、その前に、人を作っている。
こう答えられたら、さすがとしか言いようがないですね。
企業は、何かしらの価値を生み出しているわけですが、その価値を生み出すのは人でしょう。
その人を作っている。そんな会社は、そうあるものではないかもしれませんね。
世界が称賛する日本の経営:商人の道とは?
「士農工商は、それぞれの職業を通じて、社会に貢献して、それぞれの禄を得ている。商人の利益も、売買を通じて世のため人のためになっているからこそ、与えられる「禄」であると梅岩は主張する。
商売とは「単なる金儲け」と見下されていた時代に、商業の社会的存在価値を喝破した革命的な主張だった。」(p.209)
人の役に立つことで、お金を得る
金儲けは、汚い。そんな考え方もあるでしょうけれど、やり方次第では、人の役に立って、お金を得ることもできるでしょう。
ときどきネットなどで、人のための前に、自分のためになることをしろ、といったような主張を見かけます。
こういう考えかもあるのでしょうけれど、お金に関しては、人のためにならないようにして、稼ぐというのは、なかなか難しいことだと思います。
人の役に立って、お金を得る。人のためになり、自分のためにもなる。
商売を、そのように行うことが、今の世の中では、無理のない自然なことでしょうし、自分だけではなく、人のためにもなるのですから、いいですよね。
取り入れたいと思ったこと
陰徳を積む
「人に知られることがなくとも、世のため人のためになることを黙々と実践」
(p.153-154)するというのが、陰徳ということですね。
まあ、陽徳でもいいのではないかと思います。
人に知られると、奢るからというのはあるかもしれませんし、周りから
いろいろ言われたりするといったこともあるかもしれません。
でも、徳であれば、基本的に良いのではないでしょうか。
隠であろうと、陽であろうと、徳は徳でしょうから。
あわせて読みたい:『企業経営の要諦』
『企業経営の要諦 稲盛和夫経営講演選集 第6巻 』稲盛 和夫
『企業経営の要諦 稲盛和夫経営講演選集 第6巻 』稲盛 和夫 - ビジネス書をビジネスのチカラに
京セラ創業者の稲盛和夫氏の講演をまとめたものです。
とくに、企業経営について書かれています。
経営者の方が読んでおきたい一冊ですね。
これまでに、稲盛和夫氏の本を読んでいる方には、重複していることもあります。
それでも、まとまった一冊として読んでみると良いですね。
日本の経営とは?『世界が称賛する日本の経営』伊勢 雅臣
日本の経営、経営者について書かれています。
日本の経営の良いところ、称賛されるところなどがわかります。
全体を考えようとするのが、日本の経営の一つの良いところだろうと思います。
そんなことを考えながら読んでみると良い、一冊ではないでしょうか。
おすすめ度
★★★★☆
日本の経営。どういうものが、日本の経営なのかはわかりにくいところがありますが、本書では、日本の経営、経営者について書かれています。
日本の経営を知って、経営について考えたい方が読まれると、参考になる
と思います。
おすすめしたい方
日本の経営を知りたい方。
経営者。
『世界が称賛する日本の経営』伊勢 雅臣
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
人の役に立つことで、お金を得る
人の役に立つことで、お金を得ていますか?