『世界が日本経済をうらやむ日』浜田宏一, 安達誠司
アベノミクス
アベノミクスの狙いなどがわかる本です。
経済における金融政策についてなどが書かれています。
▼ ここに注目 ▼
「アベノミクス以降、日本の実質GDP成長率は傾向として上昇している。これは、これまでの日本には労働者(ヒト)も失業して余っており、生産資源と企業の生産設備(モノ)にも余裕があったからである。すなわち日本経済はこれまで潜在成長力を発揮できていなかった。
日本の生産能力(ヒト・モノ)に余力がある時には、金融緩和策によって市場に使いでマネー(カネ)を投入すれば、余っていたヒト・モノを稼働させることが可能になる。」(p.22)
ヒト・モノに余裕があるときは、お金を投入するとヒト・モノが動く
アベノミクスとして、お金を投入したことで、ヒト・モノが動き始めた。
ここでは、そういうことを言っています。
たしかに、そういう面があるでしょう。
ただ、消費税を上げたことで、消費の伸びが期待したほどではなくなってしまったというところがありますね。
日本政府の成長戦略は、規制緩和
「すでに日本の産業が世界の技術フロンティアの上に立つ今、政府が成長産業を育成するというような、昔の産業政策を繰り返す余地もない。むしろ政府に必要なのは、民間企業の活動を阻害しないよう、様々な規制を撤廃する「規制緩和」を着々と実現していくことである。」(p.27)
規制緩和と成長産業の育成も
アベノミクスの第3の矢である、成長戦略は、規制緩和が必要ということになるのでしょう。
ただ、余地はあまりなくても、成長産業を育成するというのも必要なように思います。
規制緩和だけで何とかなるといういうようなことでもないでしょう。
規制緩和と成長産業の育成も促す。両輪なのではないでしょうか。
▼思ったこと
金融政策について、日本経済の成長において有効なのか。
そんなことがわかる本でした。
ここまで、ある程度有効だということがわかりましたが、これだけで十分というようにはなっていません。
これからの成長戦略が大切でしょう。
世界が日本経済をうらやむ日
世界が日本経済をうらやむような日が来るかどうか。
世界経済にもよるところがあるでしょうし、世界経済が悪ければ、日本経済も厳しいかもしれないので、結局そういうことは起こらないのかもしれません。
いずれにしても、日本経済のこれからなどを考える際に読んでみると、参考になると思います。
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▼ おすすめ度 ▼
★★★★☆
▼ おすすめしたい方 ▼
日本経済について考えたい方。
ビジネスパーソン。
★『世界が日本経済をうらやむ日』浜田宏一, 安達誠司
★【今日の「ビジネス書をチカラに!」】
ヒト・モノに余裕があるときは、お金を投入するとヒト・モノが動く
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