決める技術。
どうやって決めるのか。決断するのか。
NASAの事例とともに、どうやって決めるかということが書かれています。
とくに、未来がよくわからないときに、どうやって決めるのか。ということが書かれています。
『世界最高峰の頭脳集団NASAに学ぶ決断技法―不可能の壁を破る思考の力』中村慎吾
本の目次
まえがき
【基礎編】
CHAPTER1 確率的発想の技法 ~不確実な現象を捉える
■事例1 着陸機から火星への微生物混入の可能性に関する評価
CHAPTER2 選択の技法 ~合理的に最適解を探る
■事例2 火星探査ミッションの形態の選択
CHAPTER3 リスク評価・管理の技法 ~システム思考で意思決定の質を高める
■事例3 スペースシャトルの事故回避のためのマネジメント
マネジメント・アイ:リスク管理を戦略に昇華させる
【応用編】
CHAPTER4 優先順位付けの技法(その1) ~飛躍の機会を窺う
■事例4 火星サンプルリターン・ミッションに応用する技術の戦略的選択
CHAPTER5 優先順位付けの技法(その2) ~価値ベースの経済性を追求する
■事例5 火星地表探査ミッションを構成する技術ポートフォリオの最適化
【整理編】
CHAPTER6 統合的意思決定の技法 ~思考の軸を磨き選別眼を養う
不確実性に対する向き合い方
「不確実性に対する向き合い方には大きく2つが考えられる。ひとつは、どうせ不確実なのだから何をしても仕様が無いので、将来起こることをそのまま受け入れようという姿勢。もうひとつは、逆に、何が起こるか分からないなら、何が起こっても対処できるように予め準備しておこうという姿勢。」(p.22)
将来がわからないからどうするか?
上のような2つの考え方があるでしょう。
そして、本書では、後者の考え方をしています。
さらに、どうすると、将来がわからないなりに、準備などができるのかということも書かれています。
それは、確率で考えるということです。起こる確率が高いことを考えて、準備をする。
そういう方法ですね。
合理的選択の基本ツールを使いこなす
「合理的選択では、選択肢をリストアップし、選択にかかる不確実性を把握して、意思決定原理に基づく判断が行われる。一般の意思決定では選択が多段階に及び、問題の構造が複雑な場合が多いため、合理的選択の難度は高まる。複雑さ故にともすれば勘に頼りがちな意思決定の場面において、評価と計算による合理的選択を可能にするのが「ディシジョン・ツリー(決定木)」である。」
(p.122)
ディシジョン・ツリー(決定木)
選択肢が分岐していって、その可能性を考えるという木のような絵を見たことがあるかもしれません。
それを、ディシジョン・ツリーというのですが、ここではまず意思決定の基本として、ディシジョン・ツリーが紹介されています。
こういった意思決定のツールを使って、NASAのプロジェクトを判断していくというのが、本書の内容です。
取り入れたいと思ったこと
未来のことは、よくわかりません。あくまで予想、予測という話になっていきます。
そういう中でも、できる限りのことをするために、どういう可能性があるかを考えておく。
こうしておくと、対応しやすくなりますよね。
そこで、結果に差がついてくる。こういうことはあるでしょう。
だから、確率や可能性を考えてみると、結果も変わっていくのだろうと思います。
あわせて読みたい
『超予測力:不確実な時代の先を読む10カ条』
フィリップ・E・ テトロック,ダン・ ガードナー
『超予測力:不確実な時代の先を読む10カ条』 - ビジネス書をビジネスのチカラに
こちらの本は、予測力について書かれています。
どうすると、予測力が高まるのか。こちらの本も確率などの考え方を書かれていますね。
あわせて読むと、さらに理解が深まると思います。
『世界最高峰の頭脳集団NASAに学ぶ決断技法―不可能の壁を破る思考の力』中村慎吾
意思決定をどう行うか?なかなかむずかしいところがあるでしょう。
本書では、意思決定の方法などを、NASAの事例などとともに紹介されています。
意思決定の方法や確率などについて考えたい方は読んでみてください。
おすすめ度
★★★★☆(★4.3)
意思決定は、勘に頼らないとしたら、なかなかむずかしいですよね。
本書では、意思決定をどう行うのか、ということを、NASAの事例とともに紹介されています。
意思決定を改善したい方が読まれると参考になると思います。
おすすめしたい方
決断技法を知りたい方。
ビジネスパーソン。
『世界最高峰の頭脳集団NASAに学ぶ決断技法―不可能の壁を破る思考の力』中村慎吾
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
将来がわからないからどうするか?
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