『経済学の95%はただの常識にすぎない』ハジュン・チャン
ケンブリッジ式 経済学ユーザーズガイド: 経済学の95%はただの常識にすぎない
- 作者: ハジュンチャン,Ha‐Joon Chang,酒井泰介
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/05/22
- メディア: 単行本
経済学は、むずかしい?
経済学。
大学などで学ばないと、学ばないものかもしれません。
本書は、そんな経済学について、わかりやすく書かれています。
▼ ここに注目 ▼
「どれほど優れた経済理論でも、有効性は時と場合による。だから経済理論をうまく用いるには、分析対象の市場は業界を特徴づける技術的知識や規制などをよく知る必要がある。」(p.40)
どれほど優れた経済理論でも、有効性は時と場合による
理論には、限界があります。
状況に合わないものは、役には立たないでしょう。
現実を知ったうえで、理論を使う。
そういうことが大切ですね。
本書では、このあと、資本の歴史について書かれています。事実を探ることの大切さが紹介されています。
経済学を良くするには?
「多様性を保つだけでは不十分だ。単に百花を咲き誇らせるだけではなく、それらの異花交配を実現しなければならない。経済学のさまざまなアプローチは実際、互いに学びあえるところが多く、経済社会の理解がより豊かにできる。」(p.155)
さまざまなアプローチから学ぶ
経済学には、「学派」というようなものがあったりします。
それらの「学派」の違いについても本書で説明されています。
そして、それらが互いに学び合って、より良くしていくことが必要ということです。
経済学の「学派」には、それぞれの主張の違いがあります。
違うことで止まるのではなく、そこからさらにより良いを目指せると良いですよね。
▼思ったこと
この本を読む前に、日本経済について、微妙に主張が違う本を読んでみました。
どちらもたしかにと思うところがありますが、それだけでは十分ではないのではと思うところもありました。
互いが、議論で終わるのではなく、提案をできると良いのではないでしょうか。
それも、現実をより良く変えられるような提案ができると良いですよね。
そんなことを、本書を読みながら考えました。
経済学の95%はただの常識にすぎない
経済学のことをまとめられています。
経済学の基本から経済学の学派についてなど、経済学のイロハを知ることができます。
経済学は、よくわからない。
そういう方が読まれると、参考になると思います。
読んでみてください。
▼ あわせて読みたい ▼
『戦後経済史』野口 悠紀雄
『世界が日本経済をうらやむ日』浜田宏一, 安達誠司
▼ おすすめ度 ▼
★★★★☆(★4.3)
▼ おすすめしたい方 ▼
経済学を知りたい方。
ビジネスパーソン。
★『経済学の95%はただの常識にすぎない』ハジュン・チャン
ケンブリッジ式 経済学ユーザーズガイド: 経済学の95%はただの常識にすぎない
- 作者: ハジュンチャン,Ha‐Joon Chang,酒井泰介
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/05/22
- メディア: 単行本
★【今日の「ビジネス書をチカラに!」】
どれほど優れた経済理論でも、有効性は時と場合による
⇒ 現実を理解するよう、心がけていますか?