『ヤバすぎる経済学』スティーヴン・D・レヴィット,スティーヴン・J・ダブナー
本の目次
第1章 ぼくたち、お役に立ちたかっただけなんです
第2章 マス掻く手コキとウェインの恐怖
第3章 ガソリン値上がり万歳!
第4章 コンテストいろいろ
第5章 間違ったものを怖がるとは
第6章 インチキしてないってことは一所懸命やってないってことだ
第7章 でもそれ、地球にやさしいの?
第8章 21で大当たり
第9章 銀行襲うならいつがいい?
第10章 もっとヤらせて、ぼくら経済学者だし
第11章 万華鏡みたいなもの
第12章 ひとたびジェットになったなら……
訳者あとがき
経済
本書は、『ヤバイ経済学』の著者、スティーヴン・D・レヴィットとスティーヴン・J・ダブナーのブログを本にしたものです。
経済などについて書かれています。
『ヤバイ経済学』がおもしろかった方は、興味深く読むことができるのではないでしょうか。
ここに注目・言葉・名言
「絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律は絶滅の危機に瀕する種を絶滅の危機に追い込んでいる?」(p.188)
「なぜ?サワリを直観的に書くとこうなる。ある種が絶滅危惧種に指定されると、その種の生存に欠かせない生息地が決められる。まず仮の境界線が引かれ、公聴会が開かれた後、どの範囲を生息地として保護の対象にするかが正式に決められるのだ。ときに、その過程で議論が行われている間、民間の関係者には、絶滅危惧種の生息地に指定されて開発できなくなる恐れがありそうな土地を、そうなる前に開発してしまおうとする強いインセンティヴが生じる。だから短期的には、生息地が破壊されるケースはむしろ増える可能性が高い。(p.188)
絶滅危惧種の保護のむずかしさ
この『ヤバイ経済学』のシリーズには、インセンティブの話が出てきます。
そして、この絶滅危惧種の保護の話も、インセンティブの話です。
意図しないインセンティブを与えてしまう。こういうことがあるということですね。
公聴会は開かないで、「秘密裏」に行うことができないのでしょうかね。もしくは、関係者だけで行うとか。
そうすれば、インセンティブがなくなると思うのですが。
地元の利
「さて、よくある説では地元チームが有利なのをあんまり説明できないとして、それじ何ならよく説明できるんだろうか?
一言でいうならこれだ:審判。セスコウィッツとワーサイムが発見したのによると、審判の判定はちょっとだけ地元有利に偏っている。」(p.237~)
地元の利はあるの?どれくらい?
サッカーや野球。地元の利、ホームの利があると言われています。
その理由は、審判が、ちょっと地元チームに有利な判定をしやすいということです。
これは、無意識でこうなるようです。なので、なかなか変えられない。
そういうわけで、地元の利はあって、少し有利に働くということですね。
思ったこと
インセンティブで考えてみるというのはありますよね。
行動を引き起こすものは、どういうことなのか。ここを考えておかないと、絶滅危惧種の話のようになってしまいかねません。
行きたい方向に、インセンティブを働かせる。
こういうことは考えたいですね。
あわせて読みたい
『経済は「予想外のつながり」で動く――「ネットワーク理論」で読みとく予測不可能な世界のしくみ』ポール・オームロッド

経済は「予想外のつながり」で動く――「ネットワーク理論」で読みとく予測不可能な世界のしくみ
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経済をネットワーク理論で考える。 そういうことの大切さやポイントについて書かれています。 経済の動きを知りたい方が読まれると、参考になると思います。
『経済は「予想外のつながり」で動く』「ネットワーク理論」で読みとく - ビジネス書をビジネスのチカラに
経済のつながりについて書かれています。
インセンティブだけではなくて、つながりによって、経済が動くということも考えておくと、他の要素もあるということがわかるので、いいですね。
合わせて読んでみてください。
『ヤバすぎる経済学』
スティーヴン・D・レヴィット,スティーヴン・J・ダブナー
著者2人のブログを本にしたものです。
このため、そこまで深い詳しい話が書かれているわけではないというのもあります。
それでも、気楽に読むことができるというのはありますね。
身近な経済学などを考えたい方が読んでみると、楽しく読むことができると思います。
おすすめ度
★★★★☆
『ヤバイ経済学』の著者、2人のブログを本としてまとめたものです。
詳しいことはあまり書かれていませんが、インセンティブなどを考えるのに興味深いです。
身近な経済学などを考えたい方は、読んでみてください。
おすすめしたい方
身近な経済学などを考えたい方。
ビジネスパーソン。
『ヤバすぎる経済学』スティーヴン・D・レヴィット,スティーヴン・J・ダブナー
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