⇒『いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学』
センディル・ムッライナタン,エルダー・シャフィール
いつも「時間がない」。欠乏の行動経済学
「欠乏」。
この本は、欠乏について書かれています。
「欠乏」のメリット、デメリット、そんなことがわかります。
▼ ここに注目 ▼
「ひとつのことに集中するということは、ほかのことはほったらかすということだ。本やテレビ番組に夢中になりすぎて、隣にすわっている友人からの質問に気づかなかった経験は誰にでもある。集中する力は物事をシャットアウトする力でもある。欠乏は「集中」を生むという代わりに、欠乏は「トンネリング」を引き起こすと言うこともできる。」(p.44)
集中と欠乏
何かに集中するということは、他のことは、おろそかにするとも言えます。
このおかげで、一つのことをうまくできるようにできます。
しかし、一方で、他のことはできないということになります。
集中によって、何かがうまくいき、何かがうまくいかない。
そういう可能性が出てくるということです。
欠乏が知性を占拠する
「貧困者の認知能力をめぐる議論に、重要な展開が見えてくる。貧困者はたしかに富裕層より有効能力が低いと言える。これは彼らの能力が低いからではなく、知性の一部が欠乏によって占拠されているからである。」(p.84)
欠乏の悪影響
お金のことばかり心配している(お金の欠乏に集中している)と、他の知的な活動に、脳を活用しにくくなる。
このことによって、貧困層は、知性を発揮しにくくなる。
そういう可能性があるということです。
貧困層は富裕層に比べて、知力が低いという研究結果があります。
それらは、たいてい教育の機会がないことなどの影響を指摘しています。
たしかにそういう面はありますが、それだけではなく、お金の欠乏に集中することで、能力が発揮しにくい面があるということを、本書では指摘しています。
▼取り入れたいと思ったこと
処理能力を生み出す。
本書では、それでは十分な処理能力を生み出すには、どうしたら良いかという
ことも書かれています。
余裕を作る、集中を適切なことに使うといったことがあるでしょう。
処理能力を生み出して、適切に使いたいところですね。
いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学
「欠乏」が人間に与える影響について書かれています。
欠乏のメリット、デメリット。両方を知って、どうやって欠乏のデメリットを克服していくか。
こんなことを知りたい方が読まれると、参考になると思います。
読んでみてください。
▼ あわせて読みたい ▼
『仕事のムダを削る技術』こばやし ただあき(著)
▼ おすすめ度 ▼
★★★★☆(★4.3)
▼ おすすめしたい方 ▼
欠乏について考えてみたい方。
ビジネスパーソン。
★『いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学』
センディル・ムッライナタン,エルダー・シャフィール
★【今日の「本をチカラに!」】
欠乏が知性を占拠する
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