『逆転交渉術――まずは「ノー」を引き出せ』 クリス・ヴォス,タール・ラズ
『逆転交渉術』の目次
1 交渉の新しいルール―ハーバード流交渉術を超える
2 相手のことばをくり返す―ミラーリングで説明を促す
3 相手の痛みは、感じるのではなく言語化せよ―ラベリングと戦術的共感
4 相手の「ノー」から交渉ははじまる―拒否の返事はこわくない
5 どんな交渉もひっくり返す魔法のことば―要約で相手を誘導する
6 現実のとらえ方を変えさせる―「公正さ」という武器の取りあつかい方
7 理想の解決策を相手から引き出す―対決から協力に変える“狙いを定めた質問"
8 実行すると保証する―重要人物全員の確約を得るには?
9 値切り交渉は熱く―中間点で妥協しない戦略
10 隠された情報を見つける―交渉を逆転させるブラック・スワンの在り処
交渉
仕事では、何事も交渉で変わってくるというのはあるでしょう。
また、プライベートのコミュニケーションも、「交渉」のような面もありますよね。
本書では、そんな交渉をどうすると良いのかということを、相手のノーを引き出してから、逆転させていく方法が書かれています。
相手が拒否したことを、逆転できたら、たいていの交渉はうまく行きますよね。
どんな方法なのでしょうか?
ここに注目・言葉・名言
「「ノー」は議論をはじめるきっかけとなることが多い。「ノー」と言うのが早いということは、それまで自分が見えていなかった選択肢や条件を、早く知りたいということだ。「ノー」と言うことが人に行動を起こさせることも多々あるが、それは本人が自分自身を守ることができたと感じ、つづいて好機が失われようとしていることに気がつくからだ。」(p.130)
ノーを引き出してからの交渉術
相手が、こちらの提案にノーと言う。
それを拒否されたと思うのではなくて、相手を理解する機会だと考える。
そこから、提案していく。
簡単に言ってしまえば、こういうことですね。
こう考えて、そこからどうするかということがわかれば、ノーは怖くなくなる。
そんなふうに思えました。
置き換える
「ネガティブな事柄に対処する最善の方法は、それに反応せず批判もせず、観察することだという研究結果がある。そこから、ネガティブな感情のひとつひとつに意識的にラベリングをし、それをポジティブで思いやりのある、解決策をふまえた思考に置き換えるのである。」(p.89)
ノーをイエスに変えていく
ノーを言われたら終わりと考えると、ノーを言われないようにしようとするでしょう。
しかし、交渉ごとなどで、ノーと言えないとしたら、こちらの自由を奪われている感じがしますよね。
そうなると、相手に操られていると思ってしまうかもしれません。
操られると思ったら、抵抗したくなる。
ノーに反応するのではなく、その理由などを探って、ポジティブに解決策を考えて、対応していく。
これができれば、ノーも怖くないし、相手にノーを言ってもらって、そこから交渉していくということになる。
取り入れたいと思ったこと
他にも、交渉を逆転させていく方法について書かれています。
それらを取り入れたいと思いました。
比較的簡単な方法なので、やってみたいですね。
あわせて読みたい
『交渉は創造である ハーバードビジネススクール特別講義』
マイケル・ウィーラー
優れた交渉とは?『交渉は創造である ハーバードビジネススクール特別講義』 マイケル・ウィーラー - ビジネス書の書評ブログ:ビジネス書をビジネスのチカラに
こちらの『交渉は創造である』では、交渉の際に何を押さえておくと、交渉がうまくいきやすいか、ということが書かれています。
柔軟に交渉を行いたいという方が読まれると、参考になると思います。
『逆転交渉術――まずは「ノー」を引き出せ』
クリス・ヴォス,タール・ラズ
ノーから交渉を変えていく。
変わった視点、考え方ではないでしょうか。
そんな逆転の交渉術を知りたい方は読んでみてください。
おすすめ度
★★★★☆(★4.3)
ノーからイエスに変えていく交渉術、そんなことが書かれています。
否定を肯定に変えるための交渉や考え方がわかります。
逆転の交渉術を知りたい方は読んでみてください。
おすすめしたい方
交渉の方法を知りたい方。
ビジネスパーソン。
『逆転交渉術――まずは「ノー」を引き出せ』クリス・ヴォス,タール・ラズ
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
ノーをイエスに変えていく
ノーをきっかけにしていますか?