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『POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス): 学習する組織に進化する問題解決アプローチ』


問題解決において、POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)という、ポジティブな方向に逸脱しているものを探すということを提唱しています。

そして、そのような方向性が、学習する組織にとってプラスになるということです。

『POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス): 学習する組織に進化する問題解決アプローチ』

『POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス): 学習する組織に進化する問題解決アプローチ』

『POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス):学習する組織に進化する問題解決アプローチ』

リチャード・パスカル,ジェリー・スターニン,モニーク・スターニン

『POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)』の目次

第1章 あらゆる困難を乗り越えるポジティブな逸脱者を探せ!
第2章 目前に迫った危機が新たな機会を生み出す
第3章 慣習と伝統をいかに変化と調和させるか
第4章 どのようにして解決策を実行してもらうか
第5章 早い段階での勝利、浪費された利益
第6章 問題は解決されるまで本当に理解することができない
第7章 漸進的な学習プロセスが意図しない結果をもたらす
第8章 学習する組織のマネジメント
付 録 PDアプローチの基本的なフィールドガイド
訳者解説 PDのビジネスへの応用 

 

ここに注目・言葉・名言

「PDとはいびつで撞着した(訳注:ポジティブと逸脱はある意味相矛盾する)
言葉になっています。しかし、そのコンセプトはシンプルです。それは、あらゆる困難に打ち勝って成功した外れ値を探しなさい、ということです。」
(p.29)

成功した外れ値を探す

POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)は、成功した外れ値を探すということです。

すでに解決した人がいる場合に使える手法です。

「この概念を理解すると、観察可能な例外に注意を向けることで、自然とWho(だれが)、What(何を)、そして特にHow(どのように)に気づくことができるようになります。」

うまくいっている例外に注目すると、Who、What、Howに気づきやすくなるということです。

問題や失敗を考える際に、Why(なぜ)失敗したのか、問題が起こったのはなぜか(Why)と考えることがあると思いますが、Why以外の上記のようなことに気が付きやすいということですね。

考え方を変えるよりも、行動を変えるほうが簡単

「考え方を変えるよりも、行動を変えるほうが簡単だ、ということです。
毎日の寄付は、新しい習慣を形成するための布石になりました。
 PD行動が発見されたら、それを学ぼうとする人には、新たな行動を実践する機会と手段の両方を提供しなければなりません。PDの方法論を使って対処したさまざまな問題において、知識よりも実践に焦点を合わせることが、持続的な行動の変化をもたらすための鍵となることがいまや明らかになっています。」(p.84)

他人の考えを変えるよりも

他人は変えられないと言ったりします。

そして、意外と難しいのは、意見を変えさせることだったりもすると思います。

しかし、行動を変えることは、意外と簡単だということです。

ここでは、何かを持ち寄って「寄付する」ことで、メリットが得られるようになって、行動が変わって、結果が変わるということが紹介されています。

知識で人の意見や行動を変えるのではなくて、行動を指定して、行動を続けやすくして、持続的な変化をもたらす。そんなことができるという話です。

取り入れたいと思ったこと

「普及するためには、それを実践し、実際に成果が出ることを実感する必要があります。そのためには、まずはスモールサクセスという社会的証明が必要です。たとえば、営業成績のよくない営業担当者にPD行動を模倣してもらい、それで営業改善が見られるのであれば、その営業担当に自らの体験を語ってもらうという工夫が必要になります。」(p.395)

成功した外れ値としての行動を見つけたとして、組織として普及していくには、このような工夫が必要ということです。

押し付けるよりも、試してもらって、うまくいったら、うまくいった人が語るということですね。

あわせて読みたい

『ウィニングカルチャー 勝ちぐせのある人と組織のつくり方』中竹 竜二

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こちらの『ウィニングカルチャー』は、勝つ文化をどのようにつくるのか。
組織文化の作り方などについて書かれています。

組織やチームの文化をどうやってつくるのかを考えたい方が読まれると参考になるはずです。

『POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス):学習する組織に進化する問題解決アプローチ』

おすすめ度

★★★★☆

成功した外れ値を探して、それを組織に浸透させていくにはどうすると良いかということが書かれています。
学習する組織の作り方にも参考になる点があると思います。
問題解決のアプローチを知りたい方が読まれると参考になるはずです。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

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