『世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史』スティーブン・ジョンソン
本の目次
序章 ロボット歴史学者とハチドリの羽
第1章 ガラス
第2章 冷たさ
第3章 音
第4章 清潔
第5章 時間
第6章 光
終章 タイムトラベラー
6つの革命の物語
『世界をつくった6つの革命の物語』ということで、本書では、「ガラス」「冷たさ」「音」「清潔」「時間」「光」の6つのそれぞれについてどうやって進化してきたかということが、時系列で書かれています。
時系列で見ると、どういう進化があったのかがわかりやすいですね。
今の状態になるまでの物語を知ることができます。
汚い水からきれいな水へ
「あらゆる余分な「汚染物質」を除去されたいわゆる超純水は、マイクロチップにとって理想的な溶剤である。しかしそのような成分が欠けているせいで、超純水は人間の飲用にはならない。コップ一杯を一気飲みしたら、その水があなたの体からミネラルを吸い取ってしまう。これで清潔さを一周して状況がもとにもどる。19世紀の科学とエンジニアリングを駆使した最高に賢いアイデアのおかげで、私たちは汚すぎて飲めない水をきれいにすることができた。そして150年を経たいま、きれいすぎて飲めない水をつくったのだ。」
(p.206)
きれいすぎて、飲めない水
19世紀には、汚くて飲めない水があって、(それはもちろん今もありますが)それらをきれいにすることを、科学や技術によって追求してきたということがあります。
その結果、無菌のきれいな水を作れるようになりました。
しかし、その超純水は、きれいすぎて、人間は飲めません。
飲むと、人間に必要なものを奪ってしまう。
こうして、汚くて飲めない水が、きれいすぎて飲めない水になったということです。
水に関連する技術などが、ここまで来たということですね。
ケイ素の必要性
「ケイ素の必要性は現代になってから強まったものだ。
問題はなぜそれほど長い時間がかかったのか、である。」(p.061)
「答えのひとつは、別のテクノロジーと関係していることはまちがいない。それは溶鉱炉である。」(p.061)
カメラのレンズ、コンピューターのディスプレイなどに必要
ケイ素(ガラス)が、カメラのレンズ、コンピューターのディスプレイ、マイクロチップなどに必要ということですが、それは、ごく最近利用できるようになってきたということです。
なぜ最近利用できるようになったかというと、溶鉱炉ができたからということです。
溶鉱炉ができなければ、ここまでスマホやパソコンも、作れなかったかもしれません。
デジタル機器の多くが、まだないということになるかもしれませんね。
商品は、連鎖の中で、登場してくるということがわかります。
思ったこと
「ガラス」「冷たさ」「音」「清潔」「時間」「光」の6つの革命の物語、進化の物語が書かれています。
こうなるまでに、長い時間がかかっています。
紆余曲折して、今のような状態になっているというのがわかりますね。
これからも、さらに進歩していくようになると良いと思いますし、そこに何らかの関わり方もできたらおもしろいだろうと思います。
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『世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史』スティーブン・ジョンソン
今のものが、どうやって、今のようになったのか。
意外と知らないものですよね。
『世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史』では、「ガラス」「冷たさ」「音」「清潔」「時間」「光」の6つの革命の物語が書かれています。
こんなふうに、進化してきたのだなということがわかります。
進化史を知りたい方は読んでみてください。
おすすめ度
★★★★☆
「ガラス」「冷たさ」「音」「清潔」「時間」「光」の6つの革命の物語が書かれています。
それぞれの進化の過程を知ることができます。
モノの進化を知りたい方が読まれると、興味深く読むことができると思います。
おすすめしたい方
モノ・コトの革命の物語に興味がある方。
ビジネスパーソン。
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