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『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』酒井 大輔


ドン・キホーテの経営について書かれています。

小売業として、一風変わったお店というイメージがあるのではないかと思います。

そんなドン・キホーテは、どのような考え方で経営を行っているのか、一端がわかります。

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』酒井 大輔

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』酒井 大輔

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』酒井 大輔

目次

第1章|日本の食は「第2の自動車産業」
…まるで日本の「デパ地下」/ロサンゼルスで「トーキョーセントラル」
第2章|変幻自在の店づくり
…全国で勃発「しくじっちゃいました」/「Z世代の聖地」になったドンキ/東京駅で菓子と酒に「全振り」/小売業はアミューズメントだ/"コピペ厳禁"店舗デザインもドンキ流/「店内でラップバトル」が広告になる
第3章|型破りの商品づくり
…"主張強め"のパッケージ/みんなの75点より、誰かの120点/意外とドまじめ!? 商品会議に潜入/Z世代がゆるくつながるラボ誕生/顧客の「マジ」な声を受け止める/ユニーが"改心"!? 「価格総選挙」
第4章|仕事をゲームにする仕組み
…「ミリオンスター」と「アンサーマン」/圧縮陳列を競う伝説の「D鉄」/「バイト上がり」が活躍するドンキ/髪色でも個性を貫け
第5章|ドンキ流が総合スーパーを救う ―小売り"第三極"の布石―
…実験場となった「ダブルネーム店舗」/ドンキを強くした「ユニーの生鮮」/チェーン店よさらば、自ら業態を創造せよ/入社2年目の"国王"誕生!? 「変身共和国」/ユニーを変えた、知られざる「商売人たちの系譜」
第6章|創業者・安田隆夫
◎ インタビュー「店は作品、店員が主役だ」
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
創業会長兼最高顧問
安田隆夫氏
第7章|真のCEOは「源流」
◎ インタビュー「社長は会社の主役にあらず」
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
代表取締役社長CEO ドン・キホーテ社長
吉田直樹氏

『進撃のドンキ』ここに注目・言葉・名言

「それが、CV+D+A。
CVはコンビニエンス、Dはディスカウント、Aはアミューズメント。
つまり、便利さ+安さ+楽しさという3つの足し算で、買い場の魅力は決まるということだ。キラキラドンキなど特化型の店舗では、ここにT(トレンド)が加わることもあるが、CV、D、Aは全店共通の要素である。

「物を売るな。空間を創造せよ」

PPIH上席執行役員CIOの軽部氏は「最も重要なのはアミューズメント。
一番なくしちゃいけない僕らのDNA」と強調する。ドンキといえば商品を高く積み上げる「圧縮陳列」が有名だが、それは買い場を楽しくする一つの要素にすぎない。
軽部氏が入社したとき、真っ先に教わったことが「物を売るんじゃない。空間創造なんだ。面白い空間ができれば、ついでに物が売れるんだ」ということだった。
これまで多くのチェーン店が追求したのは便利さ(CV:コンビニエンス)と安さ(D:ディスカウントだった。結果的に、日本には世界に冠たるコンビニ店舗用ができ、イオンなどの総合スーパーは規模拡大で安さを競った。だが、人口減でコンビニは飽和状態となり、スーパーは円安と物価高で値上げを余儀なくされ、それぞれが成長の限界に直面している。
ドンキは3つ目の楽しさ(A:アミューズメント)を磨いてきたからこそ、チェーン店の限界を打破し、成長を維持できているとも言える。電子商取引(EC)が広く普及する中でも、テーマパークのように楽しい店だからこそ、わざわざ足を運んでもらえるのだ。
事実、これまで見てきた通り、ドンキには一つとして同じ店はない。外観のデザインも、店内のレイアウトも、並んでいる商品も、ポップの見せ方や陳列スタイルも千差万別だ。それは、マーケティングでいう4Pをすべて現場に任せているからである。」(p.110-111)

楽しさ。CVはコンビニエンス、Dはディスカウント、Aはアミューズメント

「物を売るんじゃない。
空間創造なんだ。面白い空間ができれば、ついでに物が売れるんだ」

ここは、やはり他の小売店とは、少し異なっていますよね。

楽しさがあってこそ、ということです。

楽しい店づくりを考えている。

そして、それを、現場に任せているところが大きいということです。

顧客の「マジ」な声を受け止める

「顧客の「マジ」な声を受け止める

ドン・キホーテや総合スーパーのアピタ、ピアゴ。PPIHグループの電子マネー「majica(マジカ)」アプリに2023年11月、新機能が追加された。「マジボイス」である。
合言葉は「みんなの声で、ぜんぶが変わる!!」。商品へのダメ出しや、店舗、サービスに関する要望など、利用客の本音(=マジな声)を吸い上げ、改善に生かす試みだ。
PPIHでは現場の最前線で働く担当者に権限がある、というのはこれまで何度も見てきた通りである。このマジボイスでは、そこからさらに一歩進んで「お客様自身に権限を委譲するところまでやってしまおうという話なんですよ」と語るのは、PPIH上席執行役員兼PB事業統括責任者で、グループ全体のデータ活用を担う子会社カイバラボも率いる森谷健史氏だ。
お客に権限を委護するとはどういうことか。それは、マジボイスのシステムを深掘りすると、見えてくる。マジボイスには「正直レビュー」というコンテンツが搭載されている。」(p.198)

顧客の声を聞く

顧客の声を聞く。

意外とやっていないことではないでしょうか。

ドン・キホーテでは、マジボイスという機能で、ここでお客様の声を集めて、改善を試みるということです。

面白い取り組みですね。

仕組みがあるということが大切なのだと思います。

お客様の意見を活かせるようにしたいものです。

取り入れたいと思ったこと

権限移譲についても書かれています。

任せることの大切さがわかります。

このあたりは、やはり考えたいところですね。

あわせて読みたい

『小売の未来』ダグ・スティーブンス

www.biztikara.com

 

こちらは、小売の未来ということで、これからの小売について書かれています。

タイプや領域というものを選んで、強化するというのはわかりやすかったです。

小売やマーケティングに興味がある方が読まれると参考になると思います。

『進撃のドンキ 知られざる巨大企業の深淵なる経営』

おすすめ度

★★★★☆

ドン・キホーテの経営などについて書かれています。
大切にしていることなどがわかります。
ドン・キホーテの経営などか学びたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

CVはコンビニエンス、Dはディスカウント、Aはアミューズメント

CV+D+Aを考えてみる