思考のフレームワークについて説明されています。
「フローとストック」と「具体と抽象」という四象限で考えるという話です。
- 『フローとストック 世界の先が読める「思考」と「知識」の法則』細谷 功
- 『フローとストック』のここに注目・言葉・名言
- 変数から見たカイゼンとイノベーション
- 取り入れたいと思ったこと
- あわせて読みたい
- 『フローとストック 世界の先が読める「思考」と「知識」の法則』
- 今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
『フローとストック 世界の先が読める「思考」と「知識」の法則』細谷 功
目次
第1章 世界は「フローとストック」からできている
第2章 人間の思考に欠かせない「具体と抽象」
第3章 新しいフレームワーク「CAFSマトリックス」
第4章 「CAFSマトリックス」を回して未来を読む
終章 「CAFSマトリックス」のリアルな使い方
『フローとストック』のここに注目・言葉・名言
「「フローとストック」と「具体と抽象」の融合
第1章では「フローとストック」について、第2章では「具体と抽象」についての議論を行なってきました。
この第3章では「世の中の具体的な個別の事象を抽象度を上げて連続的に捉えることで、その変化のメカニズムからさまざまな事象を説明し、次に起きる出来事の予想を可能にする」という本書の主題であり目的に向かって、この「フローとストック」と「具体と抽象」を組み合わせ、融合させていきます。その二つを接続した四象限のフレームワークが「CAFSマトリックス」です。縦軸のほうがCA(Conerete-Abstract:具体と抽象)、横軸のほうがFS(Flowistock:フローとストック)となります(図311)。」(p.130)
「フローとストック」と「具体と抽象」の融合
四象限のフレームワーク「CAFSマトリックス」というものが説明されています。
縦軸に「具体と抽象」、横軸に「フローとストック」を取って、これらで、変化のメカニズムを捉えていくということです。
左下の第1象限の具体・フローから左上の第2象限の抽象・フローに移動して、右上の第3章限の抽象・ストックに変化して、右下の第4象限の具体・ストックへと至る。
こんなサイクルで回って変化していくということです。
変数から見たカイゼンとイノベーション
「変数から見たカイゼンとイノベーション
この変数が固定されているか否かという観点を、製造業などで実施されている「改善活動(カイゼン)」と「イノベーション」との違いの説明に用いることもできます。
かつて日本の製造業の大躍進の一翼を担ったカイゼンですが、これは変数が固定されたうえでその変数を最適化していく活動ともいえます。要は、カイゼンとは「いまある変数の最適化」という点で、「CAFSマトリックス」でのストック側の活動が中心であるのに対し、イノベーションとは「いまない変数を創出する」という点で、フロー側の活動ということになります。
したがって、カイゼンに必要なのは相対的に「ストック型」の発想で、イノベーションに必要なのは「フロー型」の発想ということがいえるでしょう。イノベーションに対する比較概念として、オペレーション(日々の業務を運営していくこと)という言葉があります。社会の変化に即していえば、変革期にイノベーションが起こるのがフローの世界、その結果としてできあがった仕組み(オペレーション)で多くの人が長期間生活しているのがストックの世界、という関係になります。
イノベーションとオペレーションの関係は、「CAFSマトリックス」の各領域がどのようなタイプの人たちと密接に関連しているかを深く考えるうえでも役立ちます。」(p.153-154)
カイゼンとイノベーション
変数から見たカイゼンとイノベーションの違いということです。
カイゼンに必要なのは相対的に「ストック型」の発想で、イノベーションに必要なのは「フロー型」の発想とのことです。
改善は積み上げで、イノベーションは流れといった感じですね。
取り入れたいと思ったこと
CAFSマトリックスで、社会や世界の変化を考えられると思いました。
ということで、四象限のフレームワーク「CAFSマトリックス」で変化を考えてみて、今後どうなるのかなどを考える際に使ってみたいと思います。
あわせて読みたい
『ビジネスフレームワークの教科書 アイデア創出・市場分析・企画提案・改善の手法 55』
安岡寛道,富樫佳織,伊藤智久,小片隆久
こちらは、ビジネスのフレームワークを55個紹介されています。
まとめて知ることができるので便利です。
フレームワークをビジネスなどに活用したい方が読まれると、参考になると思いますし、活用したいですね。
『フローとストック 世界の先が読める「思考」と「知識」の法則』
おすすめ度
★★★★☆
「フローとストック」と「具体と抽象」で考える思考法について説明されてます。
社会や世界の変化などを考える際のフレームワークとして活用したいですね。
おすすめしたい方
「CAFSマトリックス」を知りたい方。
ビジネスパーソン。
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
「フローとストック」と「具体と抽象」の融合
「フローとストック」と「具体と抽象」で考えてみる