『TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)』
スタンリー・マクリスタル,タントゥム・コリンズ,デビッド・シルバーマン,クリス・ファッセル
本の目次
第1部 プロテウス問題(プロテウスの息子たち
時計仕掛け
難解さから複雑さへ
正しいことを行う)
第2部 一つにまとまる(命令型からチームへ
チームのなかのチーム)
第3部 共有する(システムを考える
脳を収納ボックスから取り出す
「囚人のジレンマ」を打ち破る)
第4部 解き放つ(手は出さない
菜園主のように組織を率いる)
第5部 先を見据える(対称性)
チームをどうやって作るか
変化している時代に、チームをどうやって作るか。
本書では、アメリカの特殊部隊とアルカイダの戦いなどを例に、イラク・アフガニスタンのテロ組織と戦ったスタンリー・マクリスタル司令官が、チームの作り方について書かれています。
ここに注目・言葉・名言
「誰もが失敗の原因は自分がコントロールできない要因のせいだと考えがちだ。(中略)しかし心の安らぎを得たり、非難から逃れたりすることは、成功への道ではない。懸命に努力さえすればそれで満足というなら別だが、本当に重要なのは成功だ。そのために変わることが必要なら、それがあなたのミッションだ。」(p.22)
変わることが成功に必要なら、自分が変わる
目標を達成しなくてもいい。そういう状況なら、変わらなくても良いでしょう。
しかし、戦闘などでは、そうもいかないでしょう。
どうしても目標を達成したい。そのために変わる必要がある。
そう考えるなら、変わることが必要ですね。
自分の考えにしても、やり方にしても、必要なら、変わる・変える。
こういう考え方ができると、成功しやすいのではないでしょうか。
「勝つためには自分たちが変わらなければならない。」(p.60)
こう考えられたことが、そのあとの、テロとの戦いに対応していけることにつながったということが本書でわかります。
目的意識を持っている者が残る
「「脱落する者は面接の時点でわかります。『私はBUD/Sに挑戦してみたい』や『困難を楽しめると思う』など、自分のためだけを考えている人。BUD/Sを楽しめる人などいません。地獄ですから」と言う。ルイスは説明を続ける。「合格するのは『私はネイビーシールズの一員になりたい。海外で戦いたい』と話す者です。違いはあまりなさそうですが、決定的な差があります。」
BUD/Sを乗り切る候補生は信念を持っている。大事なのはそこだ。」(p.181)
訓練で残る者
ネイビーシールズの訓練は、肉体的には、そこまで苦しいものではないということです。もちろん、楽ではないでしょうけれど。
しかし、残る人は、わずかだそうです。
その差は何かというと、目的意識ということです。
何のためにやっているのか、これが明確な人が残る。こういうことです。
上で書いたような、勝つために変わる、そういう人も目的意識があるからでしょう。
理由や目的。ここが明確かどうかが大切なのですよね。
チームの中のチーム
「バラドの仮説司令部で腰を下ろしてAQI爆弾テロの報告書に目を通していた我々は、一つの巨大チームを作るのが目標ではないと気づいた。「チームのなかのチーム」をつくりあげなければならない。たいして差のない言葉遊びに聞こえるかもしれないが、そこにはチームのマジックを拡張するという強い願望を実現可能な目標に変えられる、構造上の決定的に重要な違いがあった。」
(p.230)
上意下達だけではないチーム
チームの中に、チームがある。
有機的に、チームがつながっている。
そんなチームを作ることが、柔軟でありながら、目標を達成することができるということに気がついたということです。
大きなチームの中に、小さなチームがいろいろとあって、それらのメンバーがつながっている。蜘蛛の巣状のようなチームを、チームオブチームとしています。
取り入れたいと思ったこと
たぶん、言葉にしてみれば、たいした差ではないところに、意味の違いがあって、それが発想の違いにつながって、行動や組織の構成の違いになっていく。
言葉の意味で、思考が変わって、行動が変わっていく。
そのきっかけになるのは、目的意識なのだろうと思います。
目的は明確にしたいですね。
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幸せな職場のほうがパフォーマンスは発揮しやすいでしょう。
『TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)』
スタンリー・マクリスタル,タントゥム・コリンズ,デビッド・シルバーマン,クリス・ファッセル
チームをどうやって作るか?
むずかしいですよね。
本書では、大きなチームの中に有機的につながった小さなチームを作っていくということを書かれています。
こういう小さなチームが集まって、大きな機能を発揮するというチームが、成果を出しやすい時代なのでしょうね。
おすすめ度
★★★★☆(★4.3)
変化が激しい時代に適応できるチームの作り方が書かれています。
チーム・オブ・チームズということで、チームが有機的につながって、大きなチームを作るということが書かれています。
チームの作り方に興味がある方は読んでみてください。
おすすめしたい方
人事担当者。
経営者。
『TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)』
スタンリー・マクリスタル,タントゥム・コリンズ,デビッド・シルバーマン,クリス・ファッセル
今日の「ビジネス書をチカラに!」
目的意識を持っている者が残る
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