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『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』荒川和久 。2040年には単身世帯率が4割に


おひとり様、ソロ社会、言い方はいろいろあるのかもしれませんが、単身世帯の人たちのことなどを、本書では書かれています。

世帯構成のトップは一人暮らしの単身世帯であり、2040年には単身世帯率が4割に達するということです。

こうなると、マーケティングも変わる必要があるということで、ソロ社会マーケティングについて書かれています。

『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』荒川和久 

『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』荒川和久 

『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』荒川和久 

『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』のここに注目・言葉・名言

「しかし、実際のコンビニの店頭などでは確実に独身男性(独身かどうかは店員の主観だが、夜に弁当などを買う男性1人客は確実に独身だろう)の比率が高まっていることは、小売り側の担当はよくわかっている。売り筋から次の在庫が補充されるPOSシステムに従っていれば、独身男性の需要に従った店頭の品揃えがやがて顕在化されていくコンビニが、最初から独身や単身男性を狙ったというより、結果としてそういう形に変容していったのだろう。
 そして、顧客である彼らは受動行動で、訪れた店頭にある商品で間に合わせるようになる。食べたいものを買うというより、そこにあるものの中から食べたいものを選択する。今では、彼らが選択に迷うほどのレンチン1人用パック商品の種類が用意されている。それは、彼ら独身男性がコンビニにとって無視できない層である以上に、大切な優良顧客に成長していることの証でもある。」(p.062)

独身男性が優良顧客に

以前は、独身男性はなかなか買ってくれない顧客だったが、最近では、コンビニなどでは、優良顧客になっているということです。

実際、現在どこまで、独身男性が優良顧客なのかはわからないですが、今後、独身世帯、単身世帯が増えれば、対象の顧客として増えていくというのはあります。

だとすると、独身男性そして独身女性などの単身世帯向けの商品が求められるというのはあるはずです。

ここを今後は、さらに考えていく必要があるということになります。

エモ消費

「エモ消費の特徴は、「何を買うか」という消費対象が先にあるのではなく、自己肯定や 精神的充足という「欠落感の穴埋め」欲求が動因として存在し、そのツールとしてモノや コトが機能していくことになる。消費によって「承認」と「達成」という感情の欲求を満たし、その結果生まれる「刹那の社会的帰属感や社会的役割」という精神的充足感を得るのだ。「モノ消費」とは、所有価値消費である。「コト消費」とは体験価値消費である。「エモ消費」とは、大袈裟に言ってしまえば、自身の「存在価値消費」 と言っていいかもしれない。」(p.166-167)

これからの消費?存在価値消費

モノからコトへなどと言ったりしますが、これからの消費は、さらに、コトでも満たされないところがあるとしたら、自分の存在意義についてかもしれません。

精神的充足感、自分の存在証明を、消費することで得ることが求められるということなのかもしれません。

モノもコトも、なくなるわけではないと思います。

ただ、モノもコトだけでは、埋まらないものを感じる人が増えるとしたら、エモ消費というか、感動のために消費する、自分の存在を証明できるようなことやモノにお金を使うという人も増えていく可能性もありそうです。

思ったこと

家族構成が変わるというか、人口構成が変わるというか、社会の構成員の形態が変わっていくということがあります。

少子高齢化と併せて、単身者も増えていく。

そんな中で、これまでと同じマーケティングや商品では対応できないかもしれません。

今後の社会を考えつつ、マーケティングも考えたいですね。

あわせて読みたい

『コトラーのマーケティング5.0 デジタル・テクノロジー時代の革新戦略』
 フィリップ・コトラー,ヘルマワン・カルタジャヤ,イワン・セティアワン

コトラー氏などが、これからのマーケティング、マーケティング5.0について書かれています。

これからのマーケティングについて考えたい方が読まれると、参考になることが見つかると思います。

『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』荒川和久 

目次

●第1章:社会構造が変わる
昭和の人生すごろく/日本のソロ社会化/家族が消滅する/家族は作られず、壊されていく/生涯無子率5割時代へ/出生数が減るのは日本だけではない
●第2章:消費構造が変わる
世代論マーケティングは無意味/Z世代マーケティングのまやかし/消費は女性が動かすと言われたが本当か?/独身なんて狙ったって儲からないという説の噓/スーパーとコンビニ売上に見るソロエコノミーの隆盛/冷凍食品の隆盛/「ガチソロ」「カゲソロ」「エセソロ」「ノンソロ」/独身だけが「ソロ活」をするのではない/年齢とともに変化するソロ度割合/家族市場規模を凌駕するソロ活市場
●第3章:市場が変わる
外食産業を支えているのは独身者/外食産業を支えてきた「おひとりさま」/日本の食文化を形成したソロたち/エンゲル係数が高い独身男性/ソロ旅需要の変化/認められてきたソロ温泉/遊園地、動物園、水族館のソロ活増加/周辺消費を生み出すオタク消費/男性コスメに熱い注目
●第4章:感情をとらえる
デモクラシーからエモクラシーへ/私が不快だからというクレーマー/ソロと家族とでは「感情」のOSが違う/未婚の中年男性の幸福度はもっとも低い/承認欲求には男女差がある/「モノ消費」「コト消費」とは?/エモ消費という概念/幸福を買う?
●第5章:環境のお膳立て

おすすめ度

★★★★☆

ソロ社会マーケティングについて書かれています。
これから単身世帯が増えていったときに、どのようなことを考えると良いのかなどのヒントなどが見つかると思います。

おすすめしたい方

マーケティング担当者。
経営者。

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

ソロ活へのマーケティングを考えてみる

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