『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』渡邉 格
「腐る経済」
田舎でパン屋をやっている、渡邉格氏の著書です。
「腐る経済」ということについて書かれています。
▼ ここに注目 ▼
「僕ら「田舎のパン屋」が目指すべきことはシンプルだ。食と職の豊かさや喜びを守り、高めていくこと、そのために、非効率であっても手間と人手をかけて丁寧にパンをつくり「利潤」と訣別すること。それが、「腐らない」おカネが生み出す資本主義経済の矛盾を乗り越える道だと、僕は考えた。」
(p.078)
腐らない経済
お金を溜め込むような経済。そういったものが、「腐らない」経済ということで、自然の世界では「腐っていく」ことが当たり前なので、おかしい。
本書で言う、「腐る」「腐らない」とは、だいたいこのようなことを言っています。
そして、お金を溜め込まないとしたら、利潤を「なくす」こと。
資本主義経済の矛盾を乗り越える。そういうことが、本書で書かれていたテーマの1つです。
腐る経済
「おカネの使い方こそが、社会をつくる。
場が整い、「菌」が育てば、食べ物は「発酵」へと向かう。それと同じで、「小商い」や「職人」が育てば、経済も「発酵」へと向かう。人も菌も作物も、生命が豊かに育まれ、潜在能力が十二分に発揮される経済のかたち――田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」。」(p.226)
お金の使い方で変わる
お金をどう使うか。
人の能力が発揮されるような経済のかたち。腐らない経済ではなく、腐る経済。
パンは、菌の力を借りて、発酵させる過程があります。
それが生命の自然な形なのではないかということが、本書の主張の根底にあります。
▼取り入れたいと思ったこと
商品を丁寧に作る。
本書で登場するパンを見ると、丁寧に作っているということがわかります。
わたしも、丁寧に「商品」を作りたいと思います。
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『里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く』
藻谷 浩介(著),NHK広島取材班(著)

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)
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田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」
腐る経済、腐らない経済。
今は、腐らない経済が主なのかもしれません。
どちらもあると良いのかもしれませんね。
腐る経済について知りたい方が読まれると、参考になると思います。
▼ おすすめ度 ▼
★★★★☆
▼ おすすめしたい方 ▼
「腐る経済」について考えたい方。
経営者。
★『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』渡邉 格
★【今日の「ビジネス書をチカラに!」】
おカネの使い方が、社会をつくる
⇒ お金をどう使いますか?