『ロバート・ライシュ 格差と民主主義 』ロバート・B. ライシュ
■格差と民主主義
クリントン政権の労働長官、オバマ大統領のアドバイザー、元ハーバード大学教授のロバート・ライシュ氏の著書です。
アメリカの格差と民主主義について書かれています。
▼ ここに注目 ▼
「経済は誰のためにあるのかという根源的な問題が浮かび上がる。ごく少数の
ウォール街の役員やトレーダーのためでも、ひと握りのヘッジファンドや
プライベートエクイティファンドのマネジャーのためでも、大企業やそのCEO
たちのためでもないことは確かだ。」(p.103)
経済は誰のためにあるか?
経済は誰のためにあるか?
日本語の「経済」は、経世済民の略と言われるので、民にあるというのはわかります。
アメリカだとどうなのでしょうか。
経済は民のためというのは、あまり共有されていないのでしょうか。
法人税を下げれば、景気が活性化する?
「嘘その二:法人税を下げれば、企業は雇用を創出し景気も活性化する。
これも誤り。企業は減税など必要としていない。前にも言ったように、GEなど多くの企業は税法をうまく利用して、まったく税金を払っていない。それに、大企業や中規模企業は、非常に低い金利で融資を受けられる。」
(p.144)
企業は、あまり税金を払っていない
アメリカの大企業は、あまり税金を払っていないということです。
もしこれが事実であるなら、法人税を下げても、企業はあまり雇用創出には動かないでしょう。
消費者にお金がないことが問題。
このあとの文章で、そう書かれています。
消費者にお金が回るようにしたほうが、やはり良いのでしょう。
▼思ったこと
アメリカの話なので、日本とは違うところもあるでしょう。
アメリカでは、政治システムによって、「お金持ち」に有利なように政策が作られて、かなり優遇されている、そういうところが垣間見られます。
「民主主義」というかアメリカの政治のシステムが、格差を作り出せるようなものになっている。
そういうところがあるというのがわかります。
ロバート・ライシュ 格差と民主主義
格差と民主主義。
アメリカでの、格差と民主主義について書かれています。
経済と政治システムの話として、興味深く読むことができます。
アメリカの格差と民主主義について知りたい方が読まれると、参考になると思います。
▼ あわせて読みたい ▼
『超入門 資本論』木暮太一(著)
『世界はすでに破綻しているのか?』高城 剛
▼ おすすめ度 ▼
★★★★☆
▼ おすすめしたい方 ▼
アメリカの格差と民主主義について知りたい方。
ビジネスパーソン。
★『ロバート・ライシュ 格差と民主主義 』ロバート・B. ライシュ
★【今日の「本をチカラに!」】
経済は誰のためにあるか?
⇒ 経済は誰のためにあるか?