『依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実』デイミアン・トンプソン
依存症ビジネス
中毒や依存症。
精神的なものとしてあります。
本書では、その依存症をビジネスとして捉えてみるとどうなのか、ということがテーマです。
▼ ここに注目 ▼
「現時点ではまださほど顕著にはなっていないものの、21世紀初頭の社会に生じたもっとも影響力のあるトレンドとは、気分を向上させたいときはいつでも、自分に報酬、すなわち「ごほうび」を与えるという習慣がますます強まったことだ。」(p.014)
報酬としてのごほうび
自分にごほうび。
がんばったから、ごほうびをというのはありますよね。
今日はがんばったからスイーツを、や、今年は仕事の目標を達成したから海外旅行にといったことでしょう。
このごほうびが中毒になって依存症になるようなことだと問題だろうということです。
自分の感情を操作したい
「自分の感情を操作したいと願う私たちの「ニーズ」とその「能力」が、ともに増大しているのである。私たちは、いつでも自分の感じ方を変える新たな手段を探している。当たり前のことを恐れずに言えば、その理由は、自分自身とうまく折りあえていないからだ。」(p.050)
自分自身とうまく折りあえていない
感情を操作したい。気持ちをコントロールしたい。
そういう想いがあるのでしょうか。
そして、その原因は、自分とうまく関係を作れていないから、ということなのかもしれません。
そのために、お酒やスイーツ、ギャンブルといったことに、依存してしまう。
そういうことがある、現代なのでしょう。
▼思ったこと
本書はこういうことがあるという紹介が主で、その対策といったことはあまり書かれていません。
ただこういうことがあると知ることが、まずは一歩ということです。
仮に感情が問題なのだとすると、認知の方法を変えると、感情は変わっていきます。
自分と現実、人間関係といったものを、どのように捉えるか。
ここを変えると、自分ともよりよい関係を作ることがしやすくなるはずです。
自分と依存
依存症ビジネスということで、依存させるようなものとビジネスとの関係などについて取り上げています。
どのような状況にあるのかということを知ることができます。
依存症とビジネスについて考えたい方が読まれると参考になると思います。
読んでみてください。
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▼ おすすめ度 ▼
★★★★☆
▼ おすすめしたい方 ▼
依存症とビジネスについて考えたい方。
ビジネスパーソン。
★『依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実』デイミアン・トンプソン
★今日の「本をチカラに!」
自分の感情を操作したい人が増えている(?)
⇒ 自分自身と折りあえていますか?