『BoPビジネス3.0――持続的成長のエコシステムをつくる』
フェルナンド・カサード・カニェーケ,スチュアート・L・ハート
本の目次
日本語版 訳者まえがき
プロローグ―BoP3.0への道
序章 教訓をどう活かすか
Part 1 ビジョン・能力
第1章 いまこそビジョンと目的を見つめなおす
第2章 インクルーシブな市場をつくる新しい組織のあり方
Part 2 エンゲージメント・参加
第3章 新事業を生み出す参加型のマーケットリサーチ
第4章 開かれた参加型のプラットフォームとは何か
Part 3 エコシステム
第5章 資金調達の壁を超える
第6章 エコシステムをどうつくるか
Part 4 流通・市場アクセス
第7章 流通のラストマイル
第8章 能力を補完する共有チャネルモデル
Part 5 パートナーシップ
第9章 誰と組むのか
第10章 パートナーシップを促進する仕組みとは
Part 6 環境・持続可能性
第11章 自給率を高める都市農業の可能性
第12章 三つの飛躍(トリプルリープ)
日本語版特別章 日本におけるBoPビジネスの発展とBoP3.0の萌芽事例
原注・参考文献
BoPビジネス
BoPビジネス。以前よく話題になっていました。最近はどうでしょうか。
本書では、BoPビジネスを持続的に成長させるための方法について書かれています。
明確なビジネスモデル
「ビジネスモデルは次のような明確なコンセプトに基づいて組み立てるのが
鉄則である。
・入手のしやすさーーBoP市場は細かく分断されていたり、そもそも市場自体が存在しなかったりする場合があるので、流通の課題に対応する。
・手ごろな価格ーーBoP層のニーズに応え、週給や月給ではなく日給で収入を得ることが多い顧客のキャッシュフローに合わせる。
・啓蒙活動ーーメディアの購読・視聴が限られていたり、そもそもメディアに触れることのない環境で、認知の向上と教育を行う。
・受容性ーー社会的・文化的側面から見てもBoP層の要求に沿うように、製品/サービスを適合させる。」(p.23)
BoPに合ったビジネスモデル
BoPは、先進国のビジネスとは違ったところがあるでしょう。
だから、上記のような4つのポイントを抑えて、ビジネスモデルを考えるのが基本ということです。
結構、明確ですよね。
ここまで明確になっていたら、比較的、はっきりとしたビジネスにすることが必要とわかりやすいですね。
なんでもできるわけではないでしょうから、逆にわかりやすいというのはあるでしょう。
参加型
「参加型の手法はリソースと時間がかかるプロセスである。しかしこの感度を高めるプロセスをフィールドで経験したおかげで、他のやり方では得られなかった理解に到達できたのである。」(p.98)
フィールドで調査する
机上で考えるというのも大切でしょうけれど、やはり実際に経験するというのは大きいでしょう。
ビジネスを考えたり、修正するのに、現場に行って、どういうニーズがあるのかなどを把握する。
BoPにおいても、これは大切ということです。
データと現場。両方があると、インサイトが得られるというのはありますよね。
どちらかではなくて、両方を行き来すると良いのでしょうね。
取り入れたいと思ったこと
本書では、エコシステム、つながりを作ることが、さらに書かれています。
このあたりが、BoPに限らず、ビジネスを行う上で、参考になります。
自分・自社に足りないところを分析して、そこを補う形で、パートナーを見つける。要するにこういうことなのですが、意外とこういうことは行わない、できなかったりしますよね。
取り入れたいと思いました。
あわせて読みたい
『21世紀の不平等』アンソニー・B・アトキンソン
こちらの本は、不平等をどうやって政策としてなくすかということが書かれた一冊です。
ビジネスというよりも政治の話ですね。
このあたりに興味がある方が読まれると、興味深く読むことができる本です。
『BoPビジネス3.0――持続的成長のエコシステムをつくる』
フェルナンド・カサード・カニェーケ,スチュアート・L・ハート
BoPビジネス3.0ということで、BoPビジネスをどうやって持続的に成功させるかについて書かれています。
エコシステム、パートナーと協力するようにしていく。
その方法や考え方が書かれていました。
BoPに限らず、取り入れたい方法だと思います。
BoPなどから、持続的成長を考えたい方は読んでみてください。
おすすめ度
★★★★☆
BoPビジネスをどのように持続的に成功させるか。これが本書のテーマです。
BoPビジネスはもちろんですが、普通のビジネスにも参考になる一冊です。
BoPビジネスなどを考えたい方が読まれると参考になると思います。
おすすめしたい方
BoPビジネスを考えたい方。
経営者。
『BoPビジネス3.0――持続的成長のエコシステムをつくる』
フェルナンド・カサード・カニェーケ,スチュアート・L・ハート
今日の読書「ビジネス書をチカラに!」
補い合えるパートナーと組む
パートナーを探していますか?
読者登録などはこちら