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『プラットフォーム革命』アレックス・モザド、ニコラス・L・ジョンソン。経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか


『プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか』アレックス・モザド、ニコラス・L・ジョンソン 

プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか

プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか

  • 作者: アレックス・モザド,ニコラス・L・ジョンソン,藤原朝子
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2018/02/07
  • メディア: 単行本

『プラットフォーム革命』の目次 

プロローグ 燃えるプラットフォーム
第1章 プラットフォームが世界を食い尽くす
第2章 ハイエク対コンピューター
第3章 限界費用ゼロの会社
第4章 現代の独占
第5章 ビリオンダラー企業をデザインする
第6章 見える手
第7章 ネットワークに仕事を任せよう
第8章 なぜプラットフォームは失敗するのか、どうすれば失敗を避けられるのか
結論 次のビッグチャンスを見つける方法 

 

 

プラットフォーム革命

プラットフォーム。

FacebookやUberなどのビジネスモデルなどをこのように呼びますね。

本書『プラットフォーム革命』では、そんなプラットフォームは、どうやって作られるのか、そして、どのように機能するのかといったことが書かれています。

 

また、

・プラットフォーム企業はなぜ急成長できるのか?
・アリババはどのようにしてeBayを中国から駆逐したのか?
・Facebookはなぜ先行した競合SNSに圧勝できたのか?
・UberとAirbnbは政府の規制とどう戦ったのか?
・出会い系サービスTinderはなぜ世界中で使われるのか?
・ハイエクの経済理論を覆す「現代の独占企業」の特質とは?
・投資家もメディアも大注目したColorはなぜ失敗したのか?
・グーグルが作ったSNS、Google+がうまくいかない理由とは?
・新たなプラットフォーム・ビジネスのチャンスはどこにあるのか?
・ブロックチェーン技術はプラットフォームをどう変えるのか?

といったことも書かれているので、興味深く読むことができると思います。

 

プラットフォームの構造:ここに注目・言葉・名言

「究極的には、プラットフォームは取引を円滑化することによって、価値を創造する。直線的なビジネスが、商品やサービスを作ることで価値を生み出すのに対して、プラットフォームはつながりを作り、取引を「製造する」ことで価値を生み出す。」(p.062)

プラットフォームの構造、プラットフォーム革命

プラットフォームはつながりを作り、取引を「製造する」ことで価値を生み出すということです。

単に、商品やサービスを作るだけではなくて、つながりを作っているというところが、プラットフォームは違うということですね。

これが、プラットフォームの「価値」ということになるでしょう。

企業とユーザーとのつながりを作ることができれば、長期的な関係も作れる可能性も出てくるので、ただの取引とは違っています。

とは言え、プラットフォームが、ユーザーの行動を直接コントロールできるわけではないので、この点は、工夫が必要になるということです。

プラットフォーム革命。ネットワーク効果のはしご

「あるプラットフォームにおけるネットワークの質は、コネクション、コミュニケーション、キューレーション、コラボレーション、コミュニティーというはしごの五つの「ステップ(段階)」によって決まる。どんなネットワークも、プラットフォームが成熟するにしたがい、これらのステップを上昇して、質を高め、コミュニティー参加を高めることを目指すべきだ。」
(p.254-255)

コミュニティー参加を高める

ネットワーク効果のはしごというものが紹介されています。

 

コネクション、コミュニケーション、キューレーション、コラボレーション、
コミュニティー

 

これらの5つを活性化することで、コミュニティーへの参加を高めるということです。

これが、そのプラットフォーム、コミュニティーの価値を高めることにつながるわけです。

なぜなら、プラットフォームの価値は、つながりを作ることにあるからです。

ということで、ネットワーク効果のはしごを考えたいですね。

『プラットフォーム革命』で取り入れたいと思ったこと

本書『プラットフォーム革命』では、プラットフォームがどのようにすれば機能するかといったことがわかりやすく書かれています。

上のネットワーク効果のはしごや、プラットフォームの4つのコア機能など、プラットフォームの構造や機能などがわかりやすいです。

これらを理解して、プラットフォームを作るなり、参加すると、そこから得られるものも変わってくると思います。

ということで、本書で書かれている、プラットフォームの機能などを理解して、活用していきたいですね。

プラットフォームの4つのコア機能

ちなみに、プラットフォームの4つのコア機能とは、以下の4つです。(p.064)

  1. オーディエンス構築
  2. マッチメーキング
  3. 中核的ツールとサービスの提供
  4. ルールと基準の設定

この4つの機能をうまく働かせることができると、中心となる取引を円滑化できるということです。

これらを、まずは考えてみるというのは、プラットフォームを運営する側としては必要なことになりそうですね。

『プラットフォーム革命』とあわせて読みたい

『プラットフォーム戦略』平野敦士カール(著),アンドレイ・ハギウ(著)

プラットフォーム戦略

プラットフォーム戦略

  • 作者: 平野敦士カール,アンドレイ・ハギウ
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2010/08/12
  • メディア: 単行本
 

『プラットフォーム戦略』平野敦士カール(著)アンドレイ・ハギウ(著):知識をチカラに

 

こちらの『プラットフォーム戦略』は、プラットフォーム・ビジネスを戦略として、どう取り入れるか、といったことについて書かれています。

プラットフォーム戦略を学びたい方などが読まれると、参考になるはずです。

経営者の方は、読んでおきたい一冊です。

『プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか』アレックス・モザド、ニコラス・L・ジョンソン

プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか

プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか

  • 作者: アレックス・モザド,ニコラス・L・ジョンソン,藤原朝子
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2018/02/07
  • メディア: 単行本

最強ビジネスモデルのすべてを解き明かす
Facebook、アリババ、Airbnb・・・
人をつなぎ、取引を仲介し、市場を創り出す
プラットフォーム企業はなぜ爆発的に成長するのか。
あらゆる業界に広がる新たな経済原理を解明し、
成功への指針と次なる機会の探し方、
デジタルエコノミーの未来を提示する。 

プラットフォーム革命ということで、プラットフォームがどのようにこれまでのビジネスを変えるのかといったことが書かれています。

また、プラットフォームの基本的な構造や機能なども書かれていました。このあたりを理解して、プラットフォームやコミュニティーを利用すると、そこから得られることも多くなることでしょう。

プラットフォームをもっと活用したい方が読まれると参考になると思うので、読んでみてください。

おすすめ度

  ★★★★☆

 プラットフォームがどのような構造で機能があるのか、ということが、『プラットフォーム革命』では書かれています。
 プラットフォームの理解を深めたい方が読まれると参考になると思います。

おすすめしたい方

ビジネスパーソン。
経営者。

『プラットフォーム革命』アレックス・モザド、ニコラス・L・ジョンソン

プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか

プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか

  • 作者: アレックス・モザド,ニコラス・L・ジョンソン,藤原朝子
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2018/02/07
  • メディア: 単行本

今日の読書「ビジネス書をチカラに!」

プラットフォームの構造などを理解する

プラットフォームの構造などを理解していますか?

プラットフォーム革命の著者など

アレックス・モザド Alex Moazed
アプリコの創業者・CEO。モバイル技術とプラットフォーム技術の専門家。ブルームバーグ、CNBC、FOXにコメンテーターとして出演。Inc.誌、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、ニューヨーク・タイムズ紙に紹介記事が掲載された。非営利の開発者支援団体「アプリケーション・デベロッパーズ・アライアンス」の共同創設者でもある。

ニコラス・L・ジョンソン Nicholas L. Johnson
アプリコのプラットフォーム責任者としてアプリコのプラットフォーム研究を統括。クライアントのビジネスモデル設計や最先端プラットフォーム構築を支援する。アプリコに加わる前は、著名シンクタンクの新経済思考研究所(INET)でエディターを務め、INET顧問のノーベル経済学賞受賞者6人とも仕事をした。

訳者:藤原朝子
学習院女子大学非常勤講師。訳書に『シリア難民――人類に突きつけられた21世紀最悪の難問』(ダイヤモンド社)、『未来のイノベーターはどう育つのか――子供の可能性を伸ばすもの・つぶすもの』(英治出版)など。慶大卒。